黒曜石 | ナノ
×


※気付いたんですが、2話目からずっとヒロインと一護隣の席ですよね。席替えのことなんてとうに忘れていました。なんてミス。サザエさん形式でそこは見逃してくだされ(サザエさん形式って…)。


「珍しく今日はみんなそろってますね」
「は?」

授業中、黒板と睨めっこしている振りをしながらぽつりと黒崎君へ一言もらしてみる。頬杖を付きながら彼もまた黒板と睨めっこしている振りをしていた。普段から眉間に皺を寄せている彼はいつも何かと睨みあっているような気がしないでもない、ような…。

「珍しく全員出欠してるのが」
「そうか?」
「そうだよ。黒崎君がいなかったり私がサボってたり、他の人がお休みだったりで中々全員揃わないじゃないですか」
「よく見てんなー、お前。授業聞いてない証拠だぜ?」
「う、いいんですテスト対策はばっちりですから」
「ほー」
「黒崎君っていう強い家庭教師もいるしね」
「俺かよ」

お互い黒板を見つめたまま喋っているのはなんだか変な感じだ。ていうか前の席に座ってる(目の前じゃないけど)大島君で黒板が見えづらい。ほんと大島君って大島だなあなんてシャレを独りごちる。黒崎君に寒いと言われた。元ネタは朽木さんですよ。

「なんか急に大島君を意識するようになっちゃったよ」
「はぁ?!」
「黒崎君 声大きいよ」

「どうしたー黒崎」
「あ、欠伸でーす。はぁああ」
「ふ、(わざとらし!)」

無理矢理な言い訳で押し通した黒崎君がじとりとこちらを睨んでくる。

「てめー急に変なこと言い出すなよ」
「吃驚したよね、いきなり叫ぶし」
「吃驚したのはこっちだっつーの」
「大島君て背中が大きい…」
「はっ、俺の器のでかさにゃ敵わねーな」
「何を張り合ってるんですか?」
「でかさ」
「種目が違う気がします……」


チャイムの後の大島君。え、用って私にですか?!
直後の呼び出し