act1
創造の神ゼウノスが気まぐれで世界を作り出した。
しかし気まぐれの世界は生も死もなく時間の概念すらなかった。
そこでゼウノスは二人の人間を神に選ぶ。
東洋の真面目で誠実な青年に天野葉の名を与え時の神に。
西洋の傲慢だが強かな青年にグリシャムの名を与え時空の神に。
二人の神は時間の概念と時空の概念を作り出した。死者は冥界へ。生者は現世へ。
そうして世界は平和になった。そのはずだった。蓋の無い冥界の死者が現世に溢れ出すまでは。
世界は有象無象。生も死も入り乱れ戦火の立たぬ日は一日でさえなかった。世界が壊れてしまう。二人の神にはもうどうする術も持っていなかった。

ゼウノスは気まぐれに作り出したそんな世界がどうなろうと関係はなかったが、天野葉とグリシャムは世界を愛していた。二人はゼウノスにどうすればいいのか助言を求めた。
ならば、とゼウノスは神を熱心に信仰していた一族の一人を冥界の蓋役として選んだ。現世と冥界の狭間。暗闇の中に己の代わりとしてアケトアテンの名を与え狭間の世界に縫い付けた。
世界の狭間は柱の代わり。一族の中から力あるもの、才あるものを支えにすればいいと、アケトアテンに選定者の力を与え。
そして、全てを一層するためにアケトアテンの一族を除いた全てを流す災害(ノアの箱舟)を引き起こす事とした。

一人の青年を犠牲に世界は再度作り上げられた。


生者の生きる現世。死者の落ちる冥界。世界を支える狭間の世界。



ゼウノス(アルセウス)
天野葉(ディアルガ)
グリシャム(パルキア)
アケトアテン(ギラティナ)
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