らぶ、ゆー
「「せーのっ」」
一緒に出しあった物を数秒間見つめ合う。
「…イチゴ牛乳?」
「うん。銀ちゃん甘いの好きでしょ?」
「いやそりゃ三度の飯より甘味だけどね。誕生日だよ!?今日オレたんじょーび!!」
「だから甘いカルシウムをプレゼント」
「オレ普段からそんなに怒りっぽいの?えコレ労りなの?けなしてるの?」
「ハハハ労りだよ。労り」
「棒読みなんですけど」
云々文句を言いつつも銀ちゃんはイチゴ牛乳を受け取った。そして早速飲んでいる。
「銀ちゃんのは何?箱?」
「いやいや箱がプレゼントとか無いから。中だ箱ん中」
「…実はびっくり箱とかないよね?」
「ねーよ!お前んなかでオレの株どんだけ低いんだよ!!」
「うーん、38…くらい?」
「微妙!それ超微妙!」
「ちなみに新八は62」
「何オレメガネよりも株低いの!?この24の差は何!?」
「か…日頃の行い」
「…今金って言おうとした?」
「まさかまさかそんなことありますん」
「どっちだよ。つーかさっさと箱開けろ!」
おかしいな。カルシウム飲んでるのにいつもと変わんない。イライラがカルシウム不足っていうのは嘘か。
「開けま〜す。3、2、1」
「……」
「……………指輪?」
箱の中には何の装飾もないシンプルな銀の指輪がひとつ。これはもしや。
「……」
「銀ちゃん…宝石店でも襲ったの?」
「なんでだよ!今までのオレの緊張返せ!!」
「え緊張してたの」
「当たり前だろぉが!お前、男がプロポーズすんのに、どん、だ、け、」
あ、銀ちゃん固まった。と思ったら滝汗が。
「プロポーズ…」
「いや…これは、あの」
「銀ちゃん私のこと好きなの」
「ブーッ!!」
ああイチゴ牛乳が…もったいない。
「おまっ、本人にそれ聞くなよ!」
「好きなの?」
「………………好キデス」
「そう」
「反応薄ッ!オレめちゃくちゃ恥ずかしかったんですけど!!」
「私も」
「オレの羞恥を……え?」
「うれしい、な」
これからもずっと一緒だ、って笑ったら銀ちゃんが飛び掛かってきた。
(何で避けんの!)
(…イチゴ牛乳拭いて)