最低※

また私が間違えたせいで、宵と大喧嘩した。ほんとうに大喧嘩で、私がどうしようもないせいで。
だから宵は悪くないんだ。いつもそう、宵は正しい。私がこんなのだから、宵をいつも傷つけてしまう。
だから、宵に嫌いっていわれてしまった。すごく嫌いって。
縁を切る話まで出て、すごく話し合って、宵を疲れさせて。
ひとまず縁を切るのはやめになった。
やめにさせてしまった。宵を苦しめるってわかってるのに、私のわがままで。最低だと思う。
宵は言った。すぐに以前のようにすきになるのは無理だと思うって。それでもいっしょにいるのかって。私は、馬鹿で最低で最悪だから、一緒がいいって答えた。

本当の本当のことを思ったら、多分宵に嫌いって言われた時に、縁を切るって言われた時にうなずいて上げなくてはダメだったんだと思う。
本当に宵のことが好きなら、そうするのがきっと正しかったんだと思う。
でも私は馬鹿で、わがままで、どうしようもない奴だから、宵のことを離してあげられない。
本当に、最低だと思う。

私が本当に謝らなくてはいけないところ、沢山あって……ごめんなさい、宵。

そうして、私は馬鹿だからどうしようもない愚か者だから、どうしようもないことを心配している。たとえば、こうして少し距離を置いてる間に宵のことを好きになる子が現れたらどうしようとか。逆に宵に好きな人ができたらどうしようとか、……私は自分のことばかりだな。
宵は、せかいでいちばん素敵な人だから、私と一緒じゃなくてもきっと幸せになれる。
私は自分のことしか考えてないから、私が幸せになりたくて宵の手を離せない。

……いつか、本当に何も取り戻せなくなった時私はきちんと手をはなせるのだろうか。
それが今、いちばん心配なこと。

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