「ねぇ跡部、付き合って」

「……!」


昼休みになるとなまえが生徒会室を訪ねてきて、樺地がいるのも気に留めずにそう言った。いつの間にそんなに大胆になったんだなまえ。だがしかしお前もようやく俺様の魅力に気付いたようだな!俺がこの時をどれだけ心待ちにしてきたか…。お前の部活が終わるのを(勝手に)待っていた時だって俺を置いて帰ったしな。どんなに酷いことをされようと俺様はお前だけを見ていた!嗚呼、跡部なまえか。良い響きじゃねーの。なまえが近づいてきて俺の制服をぎゅっと引っ張る。か、可愛いじゃねぇか…!ん?なんだ?


「なにやってるの?早く一緒に来てよ」

「まさか今からデートか?あーん?」

「は…?ついにおかしくなったの?購買だよ購買」

「え…?」



訳が分からないといったような表情でなまえに引っ張られていく跡部を樺地が哀れみのこもった目で見つめていたのを誰も知ることはない。



付き合ってみる?
(ほらー。跡部が早くしないからメロンパンなくなっちゃった…)(……)

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