「景吾あのね、私忍足君と付き合うことになったんだ」

「良かったじゃねぇか。前から好きだったんだろ?」



嬉しそうに笑うなまえは、景吾のお陰だよ。ありがとう。と言って廊下の向こうへ走って行った。地位も美貌も財力も。なにもかもいらなかったから、ただお前が欲しかった。なまえが笑ってれば良いなんて、本当俺らしくねぇな。





神様なんかいない
(さっさと俺のものにしてしまえば良かったのに)

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