「八戒、八戒…!」

 八戒の服を縋るようにぎゅっと握り締めながら泣きじゃくる。
 今にも座り込みそうなワルツを自分の膝に座らせて優しくあやす。


 「僕はワルツと一緒にいますから」

 「ほんと、に…?」

 「えぇ、絶対です」



そう、にこりと微笑みかけると自分の小指をワルツの小指に
しっかりと絡めた。


「僕がワルツを守りますから」


ずっと消えていた心の蝋燭にふっと火が灯った気がした。







(私はその手に全てを委ねた)
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