3
「俺たちは祓い屋になるために日々鍛錬してるんだ。」
「祓い…屋?」
「そ。でも祓い屋になるには力がいる。それも普通の人とは違ったね」
「……。」
「そして、どうやら君にも、その力があるみたいだ」
「え?」
そう言って彼は鎖の先、先ほどまであの物体が刺さっていたとこををアユムの顔の前に出す。思わず身構えたが、彼は”大丈夫、大丈夫”という。
「鏡なんて持ち合わせてないからさ。これで見える?君の瞳」
どう意味なのかさっぱりだが、とりあえず鎖の先で自分の顔を見る。
「!?」
「…。君、元々の瞳の色は何色なんだい?」
「…く、ろ」
アユムは赤茶の髪に黒色の瞳。しかし、今の自分の瞳は白。そしてあのときの彼同様光を持っていた。
「俺たちは力を使うとき、瞳の色が変わるんだよね。」
「……。」
「(…大抵地の色が鮮やかになるってことなんだけど。
彼…、珍しいケースだな。)」
アユムが呆然と自分の瞳を見ているなか彼は真面目な顔をし、そんなことを思っていた。
「君が学校に通ってないっていうのは都合がいいね」
「は?」
「転校手続きしなくていいから楽だねーってこと」
「は、ちょ!まて!!」
「何?」
「“何?”じゃねぇよ!誰が転校すんだよ!」
「面白いことを聞くね。君だよ?君」
ニコッと効果音が付きそうな笑顔をする彼に動揺の色が隠せないアユム
「君には、俺と同じ御社学園に通ってもらうから。」
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