物理部の部室。

私と佐久間先輩はその中で必死にパソコンと戦っていた
(佐久間先輩が、課題終わらないってわざわざ私に手伝ってなんて言うから)


佐久間先輩は同じ物理部の先輩で、すごく頼れるんだけど時々こういう時がある。

「ああーもう終わんねーよおー」

『あと少しなんですから、…もう少し頑張ってくださいよ』

「だりー。健二早く帰って来ねーかなあ」

『暫く帰って来なくていいって言ったのはどこのどなたでしょうか』

「はい、俺です……」

『…はぁ』

そして同じ物理部の先輩の小磯健二先輩は只今、同じ物理部の先輩の篠原夏希先輩と長野に旅行中。

私は夏休み中なのに佐久間先輩に呼び出され、OZの事件に巻き込まれ(徹夜で大変だったんだからね!)挙げ句の果てに佐久間先輩の課題をわざわざ年下の私が手伝わされるなんて

「ねぇ名前ちゃんさ、いま、ついてないなーとか思ってたでしょ」

『はい思ってました』

そっかー…即答かー、と困ったように笑う佐久間先輩。

「……じゃあ、そろそろ帰ろっか」

『え、まだ課題終わってないですよ』

「あとは自分でやるから。ありがと、名前ちゃん」

『い、いえそんな!』

「ごめんな、変な事件に巻き込んじゃって」

『大丈夫ですよ。なんか…スリルあって面白かったし、それに……』

「それに…?」

『佐久間先輩といるの、楽しいから』

  
心臓、ドクン


0205 松端




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