風邪をひいて寝込んでいた日のこと。ベッドでおとなしく寝るわけもなく、暖かいものを羽織ってリビングでテレビを見ていた(あぁ、頭がガンガンする…)

すると突然、勢いよく玄関のドアが開いて物凄い面相した明王が入ってきた

「お前!何やってんだよ、寝てなきゃ駄目だろばーか!」

『だって、ずーっと寝てるのつまんないんだもん』

「つまんないって…寝なきゃ治んねえし。つか、家の鍵くらい閉めろよ!」

『ごめんなしゃい…』

私が風邪をひいているから明王が気を遣ったのか何も言い返さず、少し気まずい空気が流れる。

「………おい、なんか、食ったのか」

『え?』

「だ、だから、その…お粥作ってやる、…から、よ」

『明王…』

「台所、使わせてもらうぜ」


そういって台所に立つ明王の後ろ姿がなんだかいつもより頼もしくて、私は少し頬が緩んだ。



(ねえ明王、耳真っ赤だよ?)
(ほ、ほっとけアホ!!)


0225 松端





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