01
このときはまさか自分があんなことになるなんて思わなかった。
いつも通りの退屈で平凡な毎日がずっと続くと思っていた…
私はどうやら、死んだらしい。
そして今は属に言う天国≠ニいうところにいる
…と、目の前にいるどう見ても怪しい男が言っていた。
『…いや、信じられる訳ないだろ。』
「信じる信じないは君の勝手だよ。でもそれが事実だ」
『いきなり見るからに怪しい奴に天国にようこそ≠ニか言われて、はいそうですかって納得できる訳がないだろ』
「まぁ、そうだろうね。」
『だろ?つまりこれは夢だ』
「まぁ、今は君の都合のいいように考えてもらって構わないさ」
『今はってどういう事だ?』
「言葉の通りさ。すぐにこれが夢じゃないという事に気付く。…いや、寧ろ今まで以上に現実らしい世界だよ」
『・・・・・』
「さぁ、君の求めているものは何だい?」
『…アンタに話す義理はないだろ』
「…もし、僕が神様だと言っても?」
神様…ね
この世に神なんていない。
いたら世界はもっと平等で平和で尚且つ楽しいものになっている筈。
「平等と平和で楽しい世界ねぇ…」
『あぁ。少なくとも私はそう思う』
「分かった。君の願いを叶えてあげよう」
『私の、願い?』
「退屈で平凡≠ネ毎日から解放してあげよう」
『は?』
「あぁ、尚且つ君が最も求めている生きている証≠燗セられるような世界に落としてあげよう」
『ちょ、話が読めないんだが…』
「まぁ、今はそんな事はいいさ。」
『いや、良くないんだが』
「では、夢より素敵ないい現実を―…」
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