「私、そんな趣味あらへんから」
この台詞を言われたのは何度目やろうか?いい加減、聞き飽きたっちゅーねん。
寧ろあったら吃驚や。そないレズっておるんか、ってな。





この学ランを着始めたのは2年生になって少し経ってからのことやった。
それまではごく普通で、まさか自分が女の子を好きになるなんて思わへんかった。
…今まで女の子を好きになり、告白した回数は数知れず。
友だちやった子にも同じようにフラれ、告白した次の日からは皆挨拶すらしてくれへんようになったなぁー



「何やお前、またフラれたんか」
『うっさいわ、アホ』

てか何で此処におんねん。
人に会わへんように屋上に来たんに意味ないやんけ。
はぁ、正しくうざいぜん≠竄。

「誰がうざいぜんやねん」
『自分以外に誰がおんねん、逆に』

コイツとおる時、気持ちが楽になるんは気のせいやないんやろな。
やっぱり女の子は財前みたいな顔が整った運動神経のえぇ男子が好きなんやろうか?
…やとしたら俺≠ヘダメやないか、全然。


「…何、泣いてんねん」
『泣いてへんわ、アホ』
「あっそ」
『…なぁ』
「あ?」
『やっぱり女同士ってあかんのかな?』
「・・・・・」
『自分でもおかしいっちゅーのは分かってんねん。でも好きなもんは好きやねん、しゃーないやん』
「…別にえぇんちゃう?」
『あ、そう』
「おん。でも女だけやなくて男にも興味もっと持った方がえぇと思うで。…例えば俺、とかな」


…アホか。
こんな俺≠ェ好きなんて財前おかしいんとちゃうか。でも、財前のその言葉に心が揺れてもうた自分のがおかしいわ。
明日からは少し男に興味を持ってみようか、なんてらしくない事も考えてもうてる。


もしかしたら私≠ニ財前が付き合うのもそう遠い話やないかもしれへんな。
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