白石は親友の俺から見ても美人やと思う。
肌は白くて綺麗やし、手足が長く顔もそこらにおる女子よりもぶっちゃけ可愛えと思っとる。

だが、目の前におる白石と名乗る奴はどうみても白石とちゃうやろ。



「どや、謙也。姉ちゃんの着てみたんやけど似合うとる?」

「・・・・・」

「おーい、謙也」



なんや白石らしい人が言うとるけど、俺はそれどころやない。
部活も休みでする事無くてたまたま来た店にえらい美人がおった。
…それが女装した白石やとか言われたんや。笑うしかないやろ。



「何や、そないこの服に似合うてないんか?…ヅラ被ってまで完璧さを追求にしたんに、可笑しいなぁ」

「…ほんまに白石なん?」

「…もしかして俺やて分からへんくらい女の子に見えるん?」

「おん。」

「ほんまか!んーっ絶頂!!」

「…あぁ、白石やな」



そして俺は何で知らへんけど白石とプリクラを撮りにゲーセンに来とる。
…傍から見れば美人を連れとる凡人に見えるんやろか、むっちゃ視線を感じる。
皆さん、騙されとりますよ。俺の横におるんは女の皮を被っとる野郎です!



「いやーん、謙也くんやないの〜 隣の子は…彼女さん?」

「浮気か、死なすど! …白石やんけ、こいつ。」

「え、何言うとるんユウ君。この子、どう見ても女の子やろ?」

「確かに見た目は女やけど、雰囲気が男や」

「…はぁ、流石ユウジやな。洞察力がハンパないわ」



結局、小春とユウジに会うて白石の意味分からない趣味がバレてもうた。
その後は4人でプリクラを撮ったんやけども…
よう思うと男のみのプリクラってむさ過ぎっちゅー話や!



「せや、次の文化祭でテニス部は女装喫茶にすんで!」

「あら、楽しそう」

「衣装なら俺に任しとき!むっちゃええの作ったるわ。」



勘弁してくれや。普通に喫茶店でええやんけ…
で、女装喫茶が大繁盛だったのは、また別の話や。




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