目を閉じれば浮かんでくる。
アンタの泣き顔、怒った顔、笑った顔…、声だって匂いだって優しい手だって全て覚えてる。
頭の中にはいつだってアンタがいるのに目を開けた現実にはいない、…なんて。
なんて残酷なんやろう。
認めたくなくて叫んで、走って、泣いてみたけど何も変わってくれやしない。そんなのわかってる。
変わらない現実はいつだって“ホントウ”でアンタが隣にいないのがとてつもなくつらいんです。
なんでなんやろう、目の前が歪んで何も見えないんや。
アンタが好きで。好きで。好きで。
でもダメで。
うまくいかなくて。
ねえ、涙をぬぐってくれる優しい手はどこにいますか?
(心地よかった温度は夢のようで、)
(“ホントウ”が消えてゆく)