あふれる幸せ





※未来設定、一緒に暮してます。



笑っている光を見て「ずっと隣で笑っていてほしい」そう思ったのはふとした瞬間で。衝動に任せて「結婚できたらええのにな」なんて言ったら流された。
なんやかんやで一緒に暮らすことになった時改めて「結婚してください」って真顔で告げた。そん時の光の顔は一生忘れないと思う。泣きながら笑ってくれたのが嬉しかった。

一緒に住む時ひとつだけ約束をした。それは光が俺に願ったささやかな約束。
「いってきます」には「いってらっしゃい」を「ただいま」には「おかえり」を返すこと。

仕事柄家の中にいることが多い光は家事はもちろんのこと、毎朝必ず玄関まで見送ってくれる。俺が「いってきます」と言えば「いってらっしゃい」の返事が返ってくる。その一言で今日も頑張ろうと思える。帰ってきた時も光はどんなに忙しくても玄関まで来て「おかえり」と言って出迎えてくれる。それに俺も当然のように「ただいま」と返すのだ。

普通の男女の恋人同士ならきっとあたりまえの光景。だけどそうではない俺たちは周りから見たらきっと異質な光景。

近所では仲の良い友人同士でとおしている俺たちにとって人前で恋人のような雰囲気をだすのはまずい。万が一にもバレたらきっとタダでは済まないだろう。俺は何を言われても構わない、でも光が傷つくのはどうしても避けたかった。だからこそ外でできないならせめて家の中でも…、と光が言ってくれたのはすごく嬉しかった。こんなありふれた日常が幸せで満たされていく。

今日は光と一緒に暮らし始めてちょうど一年。

扉を開ければ「おかえりなさい」って笑った光がいて、いつもどうりの光景が幸せで「ただいま」って、かかげたケーキを手渡せば「覚えてたんですか?」なんてにこにこ顔で光が言うから「当たり前や、俺を誰だと思ってんねん!」なんてはぐらかすように頬にキスする。赤くなった光がかわいくて抱きしめた。

ありふれた日常にあふれる幸せ



(おれのしあわせは)
(おまえがつくるんや)












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