星に願いを、1





「七夕や!!七夕ーー!!!」

部活が終わったばかりだというのに金太郎が元気に叫んでいる。周りにはレギュラーが勢揃いしている。なぜ俺たちが部活が終わったにも関わらずまだ部室にいるかというと、短冊に願い事を書くためだ。

自分に与えられた短冊を手に財前は周りを見渡す。

「七夕の短冊なんて書くの何年ぶりやろかー。」

「せやなー。七夕なん、すっかり忘れとったわー。なんて書こーなあ?」

机にむかって白石と謙也が悩んでいる。その向かい側にはユウジが小春の肩に手を置き座っている。

「こっはるーー!!何て書くんやー?俺はモチロン小春とずーといっ「おらぁあ!!うるさいんじゃ、触んな一氏!!」…小春ーー(泣)」

ラブルスは相変わらずの気持ち悪さだ(主にユウジが)と思い、他の部員を見渡してみると銀、千歳、小石川、金太郎はすでに書き終わり短冊を笹につるしていた。

財前はすでにつるし終わっている4人に聞いた。

「師範は何て書いたんっすか?」

「儂は、みんなが怪我せんと無事に生活出来るように願っといたわ。」

「師範さすがっすわ!!千歳先輩は?」

「俺ははやくジブリの新作が出るように願ったたいっ!!」

「それは、星に願うより製作会社にいったほうが……。まあ、ええっすわ。副部長は?」

「俺はパセリがたくましく育つよう願ったわ!!」

「…パ…セリ?たくましく…?……それは……凄い願い事っすね…(汗)」

「せやろー!!」

満面の笑みで答える小石川に財前は若干、目をそらした。

「…金ちゃんは?」

「わいかー!!わいはなあー、たこ焼きがぎょーさん食べられますようにや!!」

「いつも腹一杯食ってるやんかっ!?」

「えーやん、えーやん!!」

4人と話していると白石と謙也も書き終わったようだ。

「ざーいーぜんっ!!俺にも聞いてや!!」

「ほな、部長は何て書いたんすか?」

「財前とエクスタシーなことができますように。やで!!キャハッ☆」

「きっっっもっ!!!!!」



ビリビリッ!!



「あーー!!何すんねん、財前!!」

「うっさいっすわ!!だれがこんな短冊つるさせるかっちゅーねん(怒)」「まったくー、照れ屋さんなんやからっ☆」

「いい加減やめて下さいっ(怒)」

財前に短冊を破られたにもかかわらず、白石はまた短冊を書き始め、笹につるしにいってしまった。

「なんなんやあの変態エクスタシー野郎は……。謙也さんは何て書いたん?」

「うえっっ!!?…おっ俺はあれやっ!!ひっ秘密ちゅー話やっ!!」

そう言うと謙也は部室の外に走っていってしまった。












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