いきなりだが何故俺はあいつのことが好きなんやろうか?、と考えてみた。
(まぁ、ぶっちゃけユウジに「光のドコが好きなん?」と聞かれたからや)
自慢じゃないが、一応レギュラーの中じゃあ一番懐かれている自信がある。
(なんたって、恋人やからなっ!!)
たとえどんなに可愛くないことを言おうと(謙也さん邪魔。とか)、
俺のことをバカにしようと(スピードスターとかださすぎっすわー。とか)、
(善哉奢って下さい‥‥。とか)←コレは可愛いww
色々と理由を思い浮かべてみるがいまいちしっくりこない。
まあ何にせよ、光が俺の想い人であり恋人であることには変わりないんやけど‥‥。
(なんやスッキリせーへん‥‥モヤモヤするわ。)
そんなことを思いながら俺は部活に行くことにする。
(光に逢えばわかるやろか‥‥)
着替えを済ませてコートに近づく。
(なんや、騒がしないか‥?)
<コート内>
「ユウジ先輩、うざいっすわ。」
「なんやとーっ!!俺はただ気なっただけやないかっ!!」
「なんで先輩にそないなこといわなあかんねん。」
「えーやん、えーやん!!照れるなってっ!!謙也のドコが好きやねん?」
「ドコっていわれましてもねー。」
「なんや、ハッキリせーへんなあっ!!」
「つか、いきなりなんなんすか。」
「いやー。お前らみてたら気になってもーてなあー。」
「ふーん。」
「反応薄っ!!お前ホンマに謙也のこと好きなんかっ?」
「‥‥好きですよ。」
「おっ!!なんや乗ってきたなっ!!んで、ドコが好きなん?」
「ユウジ先輩には教えへん。」
「なんやそれーー!!気になるやんかーー!!」
「ほら。小春先輩呼んでますよ。行かなくてえーんですか?」
「なんやてっ!?マイスウィートエンジェル小春ーー!!今行くでーー!!」
「はあ‥。やっと行った。」
「‥‥光?」
「(ビクっ!!)謙也さん‥。遅かったっすね。」
「おう。委員会でなー。‥‥ところでユウジと何話してたんや?」
「‥‥別に。」
「‥‥‥。」
「‥‥‥‥。」
「‥‥なあ。光は俺のドコが好きなん?」
「‥あんた‥‥、話聞いてたやろ。」
「‥‥答えてや‥。」
「‥‥‥‥。」「‥‥‥‥‥。」
「‥‥謙也さんが‥‥謙也さんなとこっすわ‥。」
「‥俺が俺なとこ‥‥?」
「はい。」
「それって、どーゆう意味や?」
「‥‥たとえば謙也さんが毒手持ってたり、モノマネが上手かったり、頭が良かったりしたら、俺はきっと謙也さんを好きにはならなかったと思います。」
「俺は今隣にいて、俺の大好きな笑顔で笑ってくれて、俺のこと好きでおってくれるありのままの謙也さんだからこそ
‥‥‥めっちゃ好きなんや///。」
「‥‥///!?」
「‥‥‥///‥俺、走り込み行ってきますわっ///!!」
ダッ!!
「ちょっ!待ちや、光っ!!」
ガシッ!!
「!?」
「光っ!!‥‥おっおっおっ///‥俺もっ‥‥俺もっ光んことめっちゃ好きやからっっ///!!!」
「っ!!?‥‥知ってますわっ///。」
光は俺の手を振りほどき顔を真っ赤に染めて走っていってしまった。
残された俺はその場から動けへんかった。
でも、俺は気づいたんや‥。
(光の見た目とか性格とか関係あらへん。俺は‥‥俺の隣で笑ってくれて、俺のことを好きでいてくれる、ありのままの“財前光”という1人の人間のことを‥‥愛してるんや‥。)
俺がキミを好きな理由それはキミがキミらしく笑っていてくれること‥‥。