その笑顔は反則だから





「桜が満開やなー。まさに入学式日和っちゅー話や!!」

忍足謙也14歳、本日先輩になります!!

(後輩ぎょーさん入ってくるやろかー。なんや緊張してくるなあ‥‥。)

そんなことを考えていると、桜の木の下にいるひとりの少年が目に入った。

(誰やあいつ?えらいぎょーさんピアスつけてんなー。つか新入生がこんなとこおってえーんやろか?)

謙也には真新しい制服に身を包んだその少年が新入生だとすぐにわかった。

謙也が少年を見ていると少年がふいに顔を上げた。

「‥‥ツっ////‥!!」

風に舞い散る桜とサラサラとなびく黒髪の合間からみえた笑顔に謙也は思わず息を呑んだ。

(ちょっ!!まてや俺っ!!相手は男やでっっ!!)

しかし謙也には少年のまわりだけが切り取られた一枚の絵画のように思えた‥‥。



そのとき‥‥



「ひーかーるーっっ!!」

体育館の方から男子生徒の声が響いた。

「‥‥んっ?」

「入学式始まるでーー!!」

「‥‥おう。今行くわ。」

少年は友達に呼ばれたのか体育館に戻っていった。

謙也には少年が此方をチラリと見たような気がした‥‥

「‥‥なんやねん今の///‥つかなんで俺はこんなドキドキしとんねんっっ///!!」

謙也は自分に違うといいきかせながらも思う。



(その笑顔は反則やろっ///!!)


お題提供(C)確かに恋だった












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