05



『悪いけど断る。アンタと組みたい女子となっt「そうか、俺と組みたいんじゃな」…はっ!?』


「先生〜俺と緋田さんでグループ決定じゃ」

『ちょっ…何勝手に決めてんの!?
私は誘いを断ったんだk……っ!!!』

仁王は自分の思うがままグループを決めた。
それに対し、涼子は反論する。が…、口を塞がられた。

仁王の手によって。


「駄目か先生?」

仁王は涼子の言葉など無視。


「嫌、いいぞ。こんな優秀ペアならきっと期待な作品を制作するだろうな。
よし…お前達はさっそく制作にかかっていいぞ……他の奴らも早く決めろぉ〜」


「は〜い。じゃ、緋田さん作業室に行くぜよ」
『《ムガッ……離して〜〜〜!!》』


2人は風のように去って行った。

教室に残るのは仁王を取られたという…涼子への嫉妬が漂っていた。
その後は主役不在という形で結局くじ引きで決まったとか。




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仁王は作業室に行くどころか屋上に涼子を誘拐した。


「ここまで来れば一安心かのう…」

『……っ!ちょっと何時までそうするつもり』


やっと口を塞がれていた手から解放された。


「……何じゃお前さん。女子の嫉妬だらけの教室に居たかったんか?」

『それは御免だけど…何で私とアンタがグループ組まなきゃ駄目なの』


面白可笑しく笑いながらフェンスに寄りかかる仁王。

「理由はちゃんとあるぜよ。
1つ…ミーハーの誘いから早く抜け出したかったから。
2つ…お前さんは俺に媚びないから。
3つ…緋田さんの才能を買った、それだけじゃ?」


『ふざけないでよ!
私は…私は実技でしか点数稼げないから、これが勝負なの!
この作品展覧会…誰よりも…何より楽しみにしてたの!
それを、それをアンタの勝手な理由で決めないでよ!!!』

仁王を睨み胸倉を掴んだ。
それに対してハッと驚く。


「…す、すまんかった。
緋田さんがそこまで真面目とh『真面目じゃない!!』…え、」


『これは私の夢の為の一部にすぎない。
アンタだってテニスで仲間と全国優勝したんでしょ…それと同じ』


それは何も染まっていない純白で綺麗な瞳だった。
その瞳に仁王の心は何かに刺される。


「フッ…ククッ…」

『何が可笑しいの?』

「やっぱり緋田さんと組んで大正解じゃ。
俺と期待を越える作品造らんか?これから楽しくなりそうじゃ」


『本気?』

「嗚呼、本気じゃ。だから…」

自分の拳を涼子に向ける。握手の一種だ。


『ん………』

そして拳と拳がコツンとぶつかり合う。


『ねえ仁王』

「なんじゃ?」

『条件付けて良い?』

「は……どんな?」


『飽きたからって柳生比呂士と入れ替わらない。
それと…この件以外に絶対に私と関わらないで、絶対に』

「!!?…りょっ了解ナリ。
(この女……間違えなく当たりか)」

仁王の詐欺師が何かを掴んだ。

「じゃあ契約完了ぜよ」


『………そだね』


詐欺師と不幸少女の接触と契約


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