電話での話が終わった後、都琶は必要な物だけを荷作りしていた。


「…都琶ホンマは東京行くたくないのにな。
姉貴も何考えとるんや」

『オサムちゃん大丈夫や。私は絶対半年で帰って来るで…!』

「せやけど、それまでアイツ等静まらすんは俺やで?!」

『そこんトコはよろしゅう、よろしゅう!((黒笑」

極上の黒笑で頼んだ(脅した)都琶。

「……あかんわ」


『(私が転校したらオサムちゃん家事大丈夫やろか…?)』



再び荷作りの作業に戻った。




ピンポーン……―


『オサムちゃん出て。ちゃう、出やがれ』

「またかいなっ!そして今度は命令系!?」

『はよう行けや((黒笑』

黒笑には敵わず仕方なくオサムはチャイムに出たのだった。








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『何やったん??』


「…アメリカの姉貴からお前宛ての宅配便や((汗」

『……ほぇ?』

呆然し一瞬固まった。


「中身見たらな…その…東京のマンションの鍵と合鍵。
クレジットカード、通帳…その他もろもろ入っとったわ」



先程、電話で聞かされた転校話。
すぐに私生活での必要な物が届く訳がない。
有り得る答えはただ一つ………のみ。


『…って事はもうママは最初から決定事項で計画しちょったんかいっ!!!』




アメリカに向かって叫びだした都琶であった。
そんな都琶を見て強引な姉には逆らえないと改めて思ったオサムであった。

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