その夜、都琶は荷作りを終えていた。

必要な物とはいえ約9割は漫画とアニメグッズが占めていた。(大好きな黒執事が殆ど独占している)
そして今…転校を予定している氷帝学園についてPCで検索していたのだ。


『ひょう…てい…学園でググッと…。
あっ…あった氷帝学園。何やねんこの無駄にカッケー名前は』

すると表示されたページは豪華すぎるくらいの装飾であった。


『ピッカピッカでゴージャスすぎる。
この学校、エリートのうえにお金持ちのお坊ちゃまとお嬢様が通っちょるわ!
あかん…死ぬっ!!』

母親の条件にノった自分の言葉に今頃後悔したのであった―…。


『このPCから伝わるオーラ半端ない…。
こんなお上品な学校に浪速の関西人(オテンバ)が行けるんとちゃいますかー!?』

ツッコミを入れた。誰に向かってツッコンだかは迷宮入りだ。


「都琶〜夜何やから静かにしー。
さっき新幹線のチケット、自由席やけど買えたで」

『おおきに。明日、なるべく早く荷物送るから手伝ってな?』
「おん」

『…じゃあ風呂入って寝るわ。
おやすみ、オサムちゃん』

「おやすみ」

オサムは風呂場に行った都琶を確認し電話をかけた。




「…白石?俺や、夜遅くに堪忍な」

《どないしたん?》

「テニス部R陣に業務連絡や」

《何やそれ……??》


「実はな…急ぎで都琶が―――――…」



転校するんや。





それは白石にとって四天宝寺テニス部にとって信じたくない言葉だった―…。

そして財前光にとっても………。

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