登場人物設定 | ナノ
◆登場人物◆
仁王雅治
主人公兼語り部、進行役。
病的な悪戯好きで周囲の人間からは“詐欺師”と呼ばれているが、本人は自分のことを「ちょっとサボり癖があって、ちょっと猫が好きなだけの普通の中学生」だと思っている。
柳生と入れ替わったことがきっかけで、校内に潜む“王に選ばれし者”を探す羽目に。
基本的には平凡を好む現実主義者であり、能力を目の当たりにしてからというもの、「明日になったら全部夢になっている」と呟いてから眠るのがすっかり日課になってしまった。
柳生比呂士
仁王に巻き込まれる形で“選ばれし者”探しをすることになった成績優秀の少年。
自身も“選ばれし者”の一人であり、『キスをした相手と入れ替わる能力』を持つ。事故で仁王とキスをするまでは自分の能力を自覚していなかった。
能力は誰にでも使用可能だが、本人は仁王以外とキスをする気は今のところないらしい。
仁王と同じく超常現象の類は一切信じていなかったが、彼とは違い自分の目で見たものは素直に受け入れるタイプ。
切原赤也
唯一の二年生。普段は生意気ながらも可愛い後輩だが苛立ちを覚えると我を忘れて暴れるという困った性格を持つ。
『キスをした相手に悪夢を見せる能力』を持ち、その力は時として相手にトラウマをも植え付けるほど強大。
本作一中学生らしい一面を持った人間であり、「どうせキスをするなら相手は可愛い女の子が良い」など年相応に夢見がちな発言をすることも。
ある事件をきっかけに仁王のことを意識するようになり、理想と現実のギャップに悩む。
丸井ブン太
仁王のクラスメイト。甘いマスクに加え、明るく前向きな性格でクラスの人気者。
『キスをした相手の時間感覚を一時的に狂わせる能力』を持っており、女の子とのデートなどの際に都合よく使用している。
「どうせなら楽しまないと」精神により、能力に対して嫌悪感は抱いていないどころか、割合楽しんでいる様子。
“選ばれし者”の中では一番早く自身の能力を自覚し、使用頻度も飛び抜けている。
柳蓮二
物静かな生徒会役員。非常に読書家だが自分の知識をひけらかすような真似もせず、人当たりは良い。
『キスをした相手の未来を読み取る能力』を持つ。しかしどの未来が見えるかは無作為であり、極力使用しないと決めている。
自身の曾祖母にあたる女性が一世代前の“選ばれし者”だったこともあり、伝承が真実であることを理解していた。
能力は忌むべき存在だと考え、入学以来、すべての“選ばれし者”から能力を消し去る方法を一人で探し続けていた。
ジャッカル桑原
南米の血が混ざる男。運動神経が抜群に良く、「ジャッカルのいるクラスは体育祭で優勝する」というジンクスが囁かれるほど。
『キスをした相手の身体能力を一時的に底上げする能力』を持ち、それは相手が健康状態にない場合でも該当する。
手術前に弱気になった幸村にキスをせがまれ、一度だけ交わしたそれを運悪く真田に目撃されてしまう。
気が良すぎるために思いも寄らぬ災難に巻き込まれやすい。
真田弦一郎
厳格が服を着て歩いているとたとえられる男。
“王に選ばれし者”の一人だが、その性質ゆえに能力を自覚しておらず、存在自体も否定している。
幼馴染である幸村に複雑な感情を抱いているが、想いは一生心に留めておくつもりらしい。
能力の詳細は不明だが、幸村は真田の能力について「それを理由にキスしてほしいって言うのはずるいと思うんだ」と話している。
幸村精市
温厚篤実で清廉な少年。二年生の暮れの頃に難病を患い、現在は学校近くの病院で治療に励む日々を送っている。
真面目で優しい努力家だが、時折極度のマイナス思考に陥ることがある。
真田とは両片想いの関係だが、桑原とのキス騒動によりわだかまりが生まれつつある。
何故か校内の“選ばれし者”とその能力をすべて把握しており、自身も能力者であるらしいが詳細は不明。