白マリモ観察日記。
やぁ、読者さん。
ぼくの名前はキュービック・ガロア。
今日はあの白マr…ルークについて、
観察をしてみようと思う。
前回彼が学園に来た時に、こっそり虫メカを飛ばしておいたんだ。
途中側近にはたき落とされそうになったけど、
まぁなんとか大丈夫みたいだね。
イワシミズ君の画面をリンクする。
ここは…管理官室みたいだ。
ルークの姿を確認した途端、
背景の液晶パネルに一斉に電源が入った。
…画面に映り込んでいたのは、カイトだった。
「はぁ…。今日も素敵だね…カイト」
恍惚の笑みとは、
まさにこういうのを言うのだろう。
さすが、『ヤンホモ』で検索して名前が出て来るだけはある。
今まさに向かいに座っているカイトの声が、
数秒遅れでイワシミズ君の音声パネルから聞こえてきた。
リアル…タイム…。
そっと周りを見回してみるも、
カメラらしきものは見えない。
これがPOGの最新技術…なのかなぁ。
もっと他に使い道はなかったのだろうか。
驚いていいのか呆れていいのか分かったものではない。
その後彼の側近が入って来ると急いで画面を切り替え、
支部内の監視カメラの映像になった。
思春期の中学生か。
だがしかし側近への会話内容もまたカイトのことで、
口を開けばカイトカイトと連呼していた。
じつはまだオルペウスリング残ってるんじゃなかろうか。
「怖いなぁ…」
不意に、後ろから話しかけられた。
「うん、お前もな。」
カイトに見つかった。
「なんだかんだで研究だとか言ってるけどよぉ、
やってるこたストーカーだよなァ、キュー太郎。」
「人の夢見てる時の脳波がどうとか、ね。」
ギャモンはともかく、軸川先輩まで…
『いや、風呂場のシャンプー残量まで把握していた
ピノクルよかマシだと思うよ?』
「だっ、だよねぇ!!…て、え、あれぇ??」
観察していたはずのルークが、
ばっちりカメラ目線で話しかけてきた。
どうやら、虫メカが捕獲されたようだ。
とりあえず、今回の研究の収穫としては
ルークとはなんだか仲良くなれるような、
そんな気がした。
(同種的な意味で。)
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