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大切なものはもういらない
大切にすればするほど、失ったときが辛い


愛とか恋とか、スキとかキライとか
そんな区切りを付けなければ傷つくこともない


沢山の敵を作って
自分の身動きを取れなくして
逃げたり挑んだり、度胸試しをして
俺、弱くないよって
精一杯の虚勢を張ってた

オマエに出会うまでずっと世界は灰色で
俺はヒーローになったつもりでいた
こんな世界じゃ、レッドだなんて名乗っても色なんて分からない
活躍できるのはブラックだけ
どんな色にも負けない黒だけだった

俺も、ヒーローになりたい
世界を守るんじゃなくて
たった一人
オマエを守る、オマエ専用のヒーロー




そう強く願ったときは、俺にはヒーローになる資格なんて既になかったんだ




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