後遺症



携帯のディスプレイを見る。
時間は深夜二時を回ったところ。コウは既に寝ているのか、聞こえるのは波の音だけだ。窓の外を見上げれば、遠くに月が見えた。
秋は昼間は暑いが、夜は冷える。ベッドの上に胡坐をかいて座り、夏の間使っていたブランケットの上に毛布を足してそれを頭から被った。

今日は遊びに来てくれたみなこを、海に引っ張り込んで遊んだ。ふざけ過ぎて結局焼いてくれたホットケーキは冷めてて硬くなり始めていたけど、アイツの作ったものだから全部食べた。
目を瞑れば浮かぶのは、海水に濡れた肌に透けた下着。服がピタリとくっ付いてはっきり見える身体のライン。可愛い可愛い幼馴染は、幼い顔をしているがかなり身体の発育がよかった。柔らかな胸の感触を思い出す。

「……寂しいな、俺」

寝巻き代わりの短パンの中に手を突っ込む。半勃ち状態のムスコに手を這わせ、ゆっくりと扱き始めた。




前も言ったかもだけど、ここのところ俺とみなこはずっとラブラブだった。特に付き合おうとか、そういった話はしていない。お互い二人っきりになると必ずくっ付くし、いい雰囲気ならちゅーもする。しかも、えっちなちゅー。
それなのに、それ以上先に進めたことがない。キスをして、押し倒して、身体を弄るとこまでしたのに、俺は一回もみなこの裸を拝めたことがなかった。

これは、忌々しき事態だ。
もっとみなこに触りたい。沢山キスをして、セックスだってしたいのに、アイツはかなりガードが固い。流されそうになるくせに、いざ事に及ぼうとするとひらりとかわされる。時には物理攻撃もある。以前、反射的にだけど腹を蹴られたときは、痛かったのと同時にショックだった。ああ、そう言えば今日も殴られたっけ。
そんなに、俺とするのが嫌なんだろうか。

「…んっ」

撫でるように下から上に指を這わす。指先でそっと、ゆっくり。俺よりも細いアイツの指を想像しながら、きっとこんな風に優しくしてくれるはずだと丁寧に扱う。…ちょっと物足りないけど、アイツがしてくれてると思えばそれだけで興奮した。

もう少し、強くして?
―――え、こ、こう…?

少しずつ指先に力を込める。今度はアイツの舌を想像して先っぽをぐりぐりと弄る。みなこは巧くできるだろうか。頭もいいし器用だし、ちゃんと教え込めば意外とすぐに巧くなりそうだ。
ここにもいっぱいキスして欲しい。猫みたいにペロペロと舐めてもらうのもいいかもしれない。

「は、…はっ、」

みなこの匂いを思い出す。甘い、あの香水の匂い。またはアイツがいつも使っているシャンプー。花のような、でも控えめに香るソレは、抱き締めて息を吸わないと味わえない。すげえ俺、想像だけでこんなに勃起してる。
右手の親指と人差し指で小さな輪を作り、アイツの口に見立てて更に扱く。小さな口。柔らかな唇。初めはもしかしたら歯が当たるかもしれない。

―――ふあっご、ごめん…っ
ん、…へーき。でも、後でお仕置きな?

やだって泣いちゃうかな。頑張るから、意地悪しないでって。
そうしたら頭を撫でてやろう。嘘だよ、大好きなみなこに酷いことなんて…ちょっとはしちゃうかもしれないけど、極力優しくしてやるから。

「あ、はっ、…っ」

やわやわと袋を揉む。これ、口の中でモゴモゴしてるアイツすっごく可愛いだろうな。竿の笠の部分を弾きながら裏側舐められたらすぐイっちまうかも。
先からトロトロと液が溢れ始める。苦いって顔をしかめるかな。飲んで欲しいけどぶっかけてもみたい。俺の精液をかぶって、どろどろになるみなこ。口元に流れたそれを舌で舐めとる。ぬるりと柔らかい、みなこの赤い舌。あ、やべ、今の想像。

「―――つぁ!」

―――ひゃあっ

ぞくっと背筋が震え、ついで我慢しきれなくなったものが勢いよく飛び出した。
ああ、出ちゃった。今回早くない?しかも多い。想像だけでこんなんなら、現物前にしたときヤバイかもしんない。あーもう。いつまでお預けくらってればいいんだろ。早く抱きたい。一緒に気持ちよくなって、幸せな気持ちを味わいたい。

「…きらきら、眩しいな」

甘い夢だ。
欲しくて欲しくてたまらない。
失うことが怖いと思う以上に、手に入らないことの方が怖いだなんて。
我慢させられればそれだけ欲しくなる。いつか俺の方が先に耐えられなくなっちゃったらどうしよう。嫌がるアイツを無理矢理ヤっちゃうかもしれない。このベッドに押し倒して服を脱がして唇を奪って。むりやり、ねじこんで。

「…次はりょーじゅく系でやってみよ」

出したばかりなのにまた起き上がる自分のソレを擦りながら、何度も頭の中でみなこを汚す。

今日はもう止まんないかも。




101010

xxx

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