琥珀の見る夢 夜。 窓の外を見下ろすと、一面に広がって見えるネオンの海。 部屋の中心には大きなベッドがあって、真っ白なシーツの上に猫のように丸まってぐっすりと眠っている幼馴染は、俺が近付いても目を覚ます気配はない。 そっと髪をかき上げる。頬を突いてみるけど、微動だにしない。次にちゅ、と音を立ててキスをする。舌をのばして頬から耳までの道程をねっとりと舐め、耳たぶを食む。裏側も舐めて、それから首筋に降りる。 いい匂いだ。 鼻先を擦りつけながら首筋に食いつく。キスマークを付け、歯形を付けたところで幼馴染、みなこが身じろきをした。 「…ん、」 ごろり、と寝返りをうつ。 仰向けになり、なおも睡眠を貪ろうとするコイツの唇に吸いつく。ぷっくりとしていて柔らかな唇の感触を楽しみ、舌で上唇をめくり歯並びをなぞる。 くすぐったかったのか、首を少し振って逃れようとするみなこの頭を両手で押さえ、歯もこじ開けて舌を絡めとった。 「…ぁ、…ん…んっ?!」 「おあよー」 息苦しさからか流石に目を覚ましたみなこが、驚いた顔をして俺を見る。舌を絡ませながらおはようの挨拶をすると、混乱しながらも俺を押し返そうと胸を強く叩いた。 その手を取ってベッドに縫い付ける。より深く舌を絡め、くちゅくちゅと音を立てる。寝起きで鼻にかかったみなこの小さな声が可愛くて、もっと聞きたくなった。舌をほどき、歯の裏側を舐める。途端に小さな身体がゾクッと身震いしたのがわかった。 「ん、る、むっ…ン…」 「…ん、ん、んっ」 可愛い。今俺の名前呼ぼうとしてくれたよね。 ゾクゾクッて俺の身体にも痺れが走る。なんだか切なくなってきて、下半身をコイツの身体に押しつける。それだけで俺のが少し大きくなった。 すっかり力のなくなった手を離し、服の上から胸に触る。やわらかいその胸をぎゅっと潰して手のひらで円を描くようにこね回すと、鹿みたいな黒目がちの目に涙が溢れた。 ちゅく、という音を立てて唇を離す。 酸素を求めて荒く上がるみなこの吐息は、アルコールの匂いがした。 「可愛いバンビちゃん。しよ?」 「え、な、なにを…?ここ、どこ?」 「ホテル」 「ホテル…?なんで?」 状況が理解できていないのか、うろうろと視線をさまよわせて俺を見ようとしない大きな黒い瞳。 戸惑っているコイツを無視して胸元に唇を寄せて吸いつく。ん、綺麗に痕付いた。 「や、何やってるの、ルカくん!」 「だから、セックス。しよ?」 さっきからそう言ってるのに、寝ぼけたままの彼女は同じ質問を繰り返す。焦らされると俺そんなに忍耐力ないから、我慢できなくなっちゃうよ。 シャツのボタンを全部外して可愛いブラジャーをずらす。するとみなこが本格的に暴れだした。まあ、暴れたっていっても手足をじたばたさせるだけで、全然抵抗にもなってないんだけど。コイツが本気で嫌がっている訳じゃないって分かってるから、適当にいなしてから胸を揉む。手に吸いつくような感触に感動する。 うわー、やーらかい…。 「やだ、やめてルカくん…!!」 「なんで?気持ちいいことしようよ」 「い、やっ!」 パシン。 小さいけど乾いた音が響く。ついで、じんじんと頬が痛みだした。いや、痛いってのはよくわからなかったけど、じんわりと熱い感じがした。 あれ、もしかして俺今叩かれたの? 「…みなこ?」 「む、無理矢理こんなことするなんて、最低…ルカくんのバカ!」 呆然としている間に起き上がってベッドを降りようとするみなこ。…なんで?なんで嫌がるの? 完全に降りてしまう前に手を掴む。思いっきり引っ張ってベッドの上に引き倒し、胴体に跨って起き上がれないようにする。半勃ち状態だった俺のペニスがコイツのお腹に当たる。あ、またちょっと反応したかも。 「やだっ離して!!」 「…そんなに嫌がらなくてもいいじゃん。良くしてあげるって言ってるのに」 「そ、そんなことしなくていいよ!もう帰して…っ」 「あれ、痛いのがいいの?それならそう言ってくれればいいのに」 小さな両手を一纏めに掴みあげる。直しきれてないブラジャーからはみ出た胸を乱暴に掴んで、ピンク色の乳首に歯を立てる。噛んだまま舌で転がすと、ついにみなこが泣きだした。 ああ、なんてきれいななみだなんだろう。 ボロボロと零れ出る雫を見詰める。人の涙って塩水だけど、オマエのはきっと砂糖水のように甘いはずだ。きらきらしていて、ころんとシーツに零れ落ちる。そのまま丸い形を保っていられるなら、たくさん集めて涙のネックレスを作ってオマエに贈るのに。俺の為に流した涙でできた、俺のものである証の首輪になるのに。 甘噛みをしつつ、乳首をなぶる。初めは痛がってたけど、痛みに慣れたのかそれともやっとスイッチが入ったのか、どんどん声が甘ったるくなってきた。体は正直、だよね。 「あ、だ、やだ、ああっ」 「右ばっかりしてたら、こっちだけ赤くなっちゃったね。左もする?」 「いや、もうやめて…」 「やめるの?じゃあもうこっち、していいの?」 胸からおへその方へ指を這わす。滑らかな肌を滑る指先に、またびくびくと震えるオマエ。どこもかしこも敏感なんだね。 乗っかっていた身体をずらしてスカートの中に手を突っ込む。足を閉じれないように身体を割り込ませて、下着の上から人差指で数回擦ると、そこはしっとりと湿っていた。 「乳首噛まれて感じたの?みなこの変態」 「ち、ちがう…!!」 「違わない。ほら、俺の指、すんなり入った」 下着の端から指を入れ、小さな入り口を探し出す。ぬるぬるしてて暖かいそこに指先をぴったりと当てて押し込むと、ずぶずぶと飲み込まれていく。すげ、中も濡れまくってる。このぬるぬるした感触が物凄くエロい。 「ひ?!ッア、アァ、」 「いたい?きもちい?どっちでもいいよね、みなこは痛くても気持ちいいんだもんね」 内壁を擦り上げて、いいところを探す。だけどいまいちわかんなかったから、中指も入れてみた。流石にきつかったけど、すぐに動きやすくなる。ばらばらに動かしたり同じ場所を突いてみたりしているうちに、ある一点でみなこの腰がびくんって揺れた。ここ、かな? 「アン、そこだめ、やだぁ!」 「やって言っても、腰すごい揺れてるよ」 「あ、あ、あ、や、あっ、なん、か、」 反応があった場所を重点的に突くと、同じテンポでみなこが喘ぎ出した。涙を流して、開きっぱなしの口からは涎も垂れて、さっきまで嫌がってたのにすげえイイって顔してる。 ホラ、やっぱりオマエもしたかったんでしょ?俺とセックス。 久しぶりに会ったオマエは、高校の時とは違って雰囲気が大人っぽくなってた。幼くてふわふわしてるオマエも大好きだけど、大人になったオマエは凄く色っぽくて、綺麗で。やっぱり俺、オマエのことが好きだって再認識したよ。 再会記念にホテルのバーで飲もうってなって、昔話で盛り上がってるうちにオマエは酔っ払っちゃって。 「俺に抱かれたかったんでしょ?無防備に酔って寝ちゃうくらいだもんね」 「ちが、は、…ア!だめ、なんか…、きちゃ…!」 「いいよ、イって」 よりテンポを速めて中を突き、ぷっくりと主張していた肉芽を親指でぐりぐりと潰すと、膣内がぎゅうと窄まって痙攣を始める。もう一度ぐっと中を突くと、ぶしゅ、と潮を吹いた。 「あァ―――!!…ぁ、は、は、っ」 「うわ、ベタベタ。ね、そんなによかった?…アイツより」 「!!」 とろとろにとろけた顔が一瞬で曇る。あ、泣きそう。イったばっかりで弛緩した身体が緊張して、俺に両手を掴まれたままだって言うのに無理矢理起き上がろうともがいた。 でももう今さらだよね。どうせアイツともうまくいってないんじゃない?オマエは俺に弄られただけでイっちゃうくらいだし、そもそもアイツと付き合ってるってのも嘘っぽかったもんね。高校時代にアイツについてずっと相談を受けてたけど、俺にも気があったんでしょ?だから飲もうって言った時にホイホイついてきちゃったんでしょ? 「る、るかく」 「まだ終わってないよ。これ、欲しいでしょ?思いっきり突いてあげる」 「や、やだぁ!!こんなの、ルカくんじゃない…!」 「…なにそれ」 「やっいや、いれちゃ、ひぎっ」 下着をはぎ取って足を持ち上げる。 俺もズボンの前を緩めてペニスを取り出し、手で扱いてからさっきまで散々指で弄った場所に押し込んだ。ぐぷ、と空気の弾ける音を聞きながら、少しずつ中に入れてゆく。 ああ、夢にまで見た、みなこの中に入っていってる。一気に入り込みたいのを我慢して途中まで入れて一旦止まり、ギャンギャン喚くみなこに視線を合わせる。途端に怯えて口を紡ぐオマエ。なに、その目。 「ねえ、オマエの言ってる『ルカくん』ってどんな子?」 「…っど、なこ、って、」 「なんでも言うこと聞いてくれる優しい幼馴染?寂しい時に慰めてくれる親友?」 「や、やめ、」 「どうせ俺のこと、男だって思ってないんでしょ?幼馴染の優しいルカくんなんて、いないんだよ。…初めから、ねっ」 「っやああ―――!!」 止めていた挿入を再開して、一気に最奥を思いっきり突きあげる。 それからはもう言葉なんて何を言っても意味ないって分かっているけど、ひたすら揺さぶって、突き上げて、子宮口を刺激しまくって、何度も何度もみなこの中に吐き出しながら囁きかけた。 「は、すげ…オマエ、俺に絡みついてくる…っ」 「ねえ、もう一回潮吹いてみる?ここだったよね、イイとこ」 「あ、またイったでしょ、俺もヤバい」 「…こんなにして、赤ちゃんできちゃうかもね。大丈夫だよ、ちゃんと責任とるよ、俺」 「あいしてるよ、みなこ」 「あいしてる…」 ぐったりとして気を失っているみなこを抱きしめる。あれからどれだけオマエを抱いたか分からない。もう出るもんもないってくらい、オマエの中にひたすら射精しまくった。初めに挿入してから一度も抜いてないから、オマエのお腹、タプタプになっちゃってるかも。 押し出された精液や愛液が乾いてきてちょっと気持ち悪いけど、今も入ったままベッドでダラダラと過ごす。これなら確実に赤ちゃんできるよね。俺とオマエの子供なら、きっとすごく可愛い子になると思うんだ。女の子だったら俺、物凄い親バカになっちゃうかも。彼氏なんて連れてきたら、問答無用で追い出すね、絶対。 男の子だと、きっとお母さんのこと大好きなマザコンになるな。うへ、息子がライバルとかどうなのそれ。ま、相手が誰でも負ける気しないけどね。 「赤ちゃん楽しみだね、みなこ」 ちゅ、と額に口づけをする。 小さく呻いたみなこが何か呟いたような気がしたけど、俺の耳には届かなかった。 101018 sss |