(USJの後辺りから)
相澤消太は俺の後輩である。
「消太くん」
「……先輩」
うわ、嫌そーな顔。可愛くない。
「あーあ、可愛い消太くんの顔に傷が残っちゃった」
「……可愛くないんで別に良いですよ」
学生の頃、先輩と後輩での演習があった。

「鍛え方が足りないんじゃない？」
肉弾戦を得意とする俺はこいつをよくぼこぼこにしていたわけだけど
「教わり方が良くなかったんですかね」
「……言うね」
本当にこういうとこはかわいっくって仕方がないね。

　　　　　*
　　　　
　

「……は？ごめん、もう一回言ってくれる？」
「今回も演習ペアお願いします」
「ちょっとちょっと、前回の演習忘れた？君と俺じゃ相性悪すぎるでしょ。君ぼこぼこにされるの好きなの？君の個性は強力だけど──」
「"一芸だけじゃ務まらない"ですよね？個性消しても強いですね、先輩」
「……なるほど、合理的」

　　　　　*

後輩ってかわいっくって仕方がないね。
敵か？ってほど性格よろしくないけど、大半は相澤消太に向かってるから大丈夫……(じゃないから別に書かないけど)でも相澤先生も自分だけって分かっててはいはいって受け入れて流してるんだったらとても良い

　　　　　*

「おお、○○先輩」
「あー……マイク……」
「お久しぶりです」
「……」
「……」
「……」
「え、ちょっとぼーっとしすぎじゃないスか？！」
「いや俺盛り上がらないと基本ローテンションだから」
「初めて知る情報」
「あ、消太くんだ。消太くん」
「……先輩」
「……これテンション上がってたのか」

　　　　　*

「相澤、今日も○○先輩のとこか？」
「先輩容赦ないし、お前怖くないの？」
「…………お前ら何かされたのか」
「え、いや、何もされてないけど……」
「それどころかちょっと優しいけど……この間荷物持ってもらったし」
「だろうな」
　↓
そして容赦ない演習
　↓
「「……優しいか？」」
何故庇った相澤……

　　　　　*

「……っ」
「えっ」
「……」
「あ……」
「……」
「……」
初めて相澤消太が先輩に勝った日
「やったな！相澤！」
「いや……」

「あんたねぇ、熱28度もあって学校来るやつがいるか？」
「うるさい……頭ガンガンするから黙ってくれ……」
保健室行き

　　　　　*

目が覚めた
「……何で消太くんが保健室にいるの？」
「何で熱があるのに学校来てるんですか」
「……質問を質問で返されるのきらい」
「毛布に潜ると逆上せますけど」
「うるさいなあ、暫く消太くんには会いたくないの」
「…………何でですか」


「まあ一勝は一勝でもらいますけど」
「はあ？普通ノーカンだろ」
「勝負を受けた以上、体調不良の場合での戦闘を考慮に入れてのものと見なします」
「可愛くない……可愛くない……」




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