※捏造
※幼馴染男主NL夢
蛙吹梅雨は、幼少期の記憶がちょっとだけ抜けている。
交通事故にあったらしい。
何分幼いときのことなので、特に困ることはないが、一つだけしっかりと覚えてることがある。
”梅雨ちゃん”
記憶の中、優しくて甘ったれた声が自分を呼ぶのだ。
「梅雨ちゃんと呼んで」
”梅雨ちゃん”
今もその声を探してる。
似た声を探し続けてる梅雨ちゃんの話。仲良くなりたいと思った子には梅雨ちゃんと呼んでもらって、その子じゃないか確認してる。
闇思考で考えると、この声の男の子は交通事故で梅雨ちゃん庇って既に死亡、とかまで考えて女の子に無体はできないなって思ったから救いパターンを考えないといけない……
敵として出てきたら面白そうだけどそれは多分めんどいやつ…………
「そういえば、梅雨ちゃんって最初に言ったの誰なのかしら?」
「はあ?おま、そりゃ……」
昔から側にいた男の子が嫌そうに顔をしかめて、それでも仕方なそうに呟いた。
「……俺だろ」
「違うと思うわ」
「なんっでだよ!!!!」
”梅雨ちゃん”
もっと甘ったれた声だもの。
昔のホームビデオで同じ声の男の子がいて
「……これ」
「……俺だろ」
「……う、」
「嘘じゃねぇよ」
あのなあ、蛙吹。男には声変わりってものがあってだな。
「昔は可愛い男の子だったのね」
「だっ、だから嫌だったんだよ!!」
でも私を庇ってくれたんだった。
「梅雨ちゃんと呼んで」
「……絶対やだ」
梅雨と呼びたい
(他と同じが嫌だから蛙吹と呼んでるヘタレ男の子)
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