2022/09/11(Sun)

前置きでイラストについて少し語ろうとしたら前置きじゃないボリュームになったので、すぐに本文にいきます。
恒例のテーマ別トークスタートです。よかったらお付き合いください!

◆章イラスト
今回のイラスト場面チョイスは、第四章のラストシーンです。帰りの新幹線ですやすや眠るヒロインと、見守る七海さん。
今回はシーン候補がたくさんありました。
七海さんとヒロインが隣に並ぶ場面も、「知る努力をする」と宣言されたヒロインが風に吹かれる場面も、個人的には大切にしたいシーンです。
でも、本章で最も象徴的なのは、七海さんの隣で呑気に眠るヒロインかなぁと思いました。
京都校出張の往路でも復路でも、二人は新幹線で隣同士に座っています。でも、四章を通して大きく変わった部分が、このラストシーンに表れていれば良いなと思います。
七海さん的には、ヒロインを見守るという行動自体はずっと変わっていないんですけどね。

◆全体
第三章は26話だったのですが、第四章は27話かかりました。絶対もっと短くなると思っていたんですが…
わたしはしつこいくらい心情や場面を掘り下げる癖があるかと思うのですが、読み手に回ったときに、前回までの内容の詳細なんて覚えてないと思うんですよね…。大まかな流れや、大きな動き、すごく印象に残る展開は記憶に残りますが、わたしの小説は大移動や場面転換が多くはないので、なるべくしっかり描写をしていこうとすると、どうしても復習するような文章が増えてしまいます。要修行です。
また書き手の話になってしまった、すみません。
27話にも渡ったくせに、日程的には二日間のお話です。2018年1月中旬頃の平日のお話ですね。

◆内容
閃光独自の設定ですが、補助監督は月に一度、それぞれの学校への出張があるということにしています。目的は情報交換会。(このあたりは本編でも描写しているはず)
基本的には日帰りですが、プログラムが多いときは泊まりの時もあります。2018年1月は一泊二日だったというわけ。
今回のヒロインと七海さんの共同任務は「呪具の運搬」です。その他はそれぞれの任務のために出向いています。
ヒロイン:1日目「百鬼夜行の事後報告会」 2日目「補助監督情報交換会」
七海さん:1日目「実践稽古(学生向け)」 2日目「実践稽古(主にOB・希望者向け)」
…というのが彼らの仕事だったわけですが、お互いに対して色々抱えためんどくさい二人なので、主に仕事以外の部分で、なかなかに長い二日間でしたね。
大きなテーマとしては、第三章まで表面的なわだかまり?は解消したように見えていた二人が、実は全然そうでもなかったことを自覚して歩み寄るプロセス、ですかね。
最終的な二人の落としどころは「傷つけたくないという本音」「隠していることがあること自体はバレても良いが、内容は保留」ということになりました。
書けば書くほど、二人とも似た者同士だなぁと思います。
もともと『閃光』の本筋も、二人が呪術界に対して似たような思いを抱えていること・だからこそ似たような経歴を進んできていることが前提にあります。
でも、再会して歩み寄る中で、相手の中に共通点や相違点の両方を見出して、それにどう向き合う姿勢を選び取るか…みたいなことを考えるのが、わたしは楽しいです。

◆二人の周囲の人々
京都校では公式キャラとして出てきてもらったのが歌姫先生、三輪ちゃんとメカ丸くん、田辺さん(ノベライズに登場した補助監督)ですね。
オリジナルキャラとして、補助監督の吉田とOBの稲村。
例によって、吉田と稲村は声優さんの名字が由来です。ジャンプの先輩漫画・REBORNの主要ヒロイン二人の中の人から拝借しました。図らずも稲村が呪術師らしからぬ大人しくて穏やかな子になってしまったのですが、これは声優の稲村さんの声質イメージが大きいかも…。
ちなみに本編の稲村のモデルは、劇場版で百鬼夜行の時に七海さんに救われる(肩ポンされてた)描写があった女性呪術師なのですが、同一人物かどうかは好きに捉えてください。今のところどっちでも良いかなと考えているので、こだわりはないです。

◆タイトル「幻のドラゴン」
スピッツの曲名です。大好きな曲です。
歌詞中の「幻のドラゴン」は恋心の比喩かと思いますが、スピッツのそういう言葉選びのセンスが大好きです。
歌詞からイメージしたのは、七海さんの生き方そのものです。本連載の要素としてはやはり恋愛感情ですが。
『破壊することだけ/壁の向こうは考えず』『ありがとうとか言われたくて/危ない道あえて選んでは突き進んでいく』このあたりはまさに七海さん!と思っています。
そしてやはり『君に夢中で泣きたい』という最高のemotional word……天才…
七海さんは頭の中で『夢中』も『泣きたい』も考えてはいないでしょうが、無意識では絶対そうなんです。自分の努力ではどうにもならない、頑固で大切な女性を思うとき、きっとそう思っていると、わたしは思います。
七海さんの気持ちの決定的なところはまだ描写していませんが、読み手の皆様にはぜひ度想像して楽しんでいただきながら読み進めてもらえればとても嬉しいです。

◆おわりに
第四章は本編でネッチョリと心情を掘り下げたと思いますので、これ以上触れたいこともない…かも。むしろ結構語ってしまいました。
残りはご想像にお任せします。
楽しんでいただけていれば幸せです。

第五章は少し時が進み、春の話を予定しています。執筆頑張るぞー。
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