不良というものの最大の敵はなんだと思う、答えは警察、じゃなくて学校のトップ生徒会だ。あいつ等が居ることで俺達不良は停学にも休学にもなる。

不良こと、俺、橋本幸太郎はそんな生徒会に目を付けられた一人である(幸太郎なんて不良に不似合いな名前は嫌だから俺のことは橋本さんと呼べ)

生徒会会長、国澤優太。
警視総監の一人息子にて、俺が通う学校の理事長の孫でもある。いえばこの学校の生徒で一番権力のある生徒だ。


「こんにちは、橋本さん。今日も貴方の頭はキラキラしていますね、わたくしと同じ黒にしませんか?きっと素晴らしく不似合いでしょうね!」

「コンニチワ毒舌生徒会長、ワリーがオメーの七三眼鏡とお揃いなんて死んでも嫌なんだよ」

「おや残念、では死んでもらいましょう」

「あ゙?って…おま、それ拳銃!」

「父に頼めばこれくらい簡単に手に入りますよ」

「笑顔で何言ってんだ!あれだぞ!とうけん…じゅうけ…」

「銃砲刀剣類所持等取締法」

「それだ!」

「ですが、この法律は銃砲、刀剣類の取締りを目的とした法律ですよ?」

「てめ、それ立派な違反っ」

ぱん!

奴が拳銃を撃ったと思い、手を頭の上に乗せ目を閉じた。不良としてはなんともマヌケな格好だ。だが目を開けた俺が見たのは、血まみれの体ではなく、赤い日の丸、所謂日本の国旗、他にもアメリカイギリスドイツ…


「残念ですが、これは手品に使う玩具ですよ、お・ば・か・さ・ん」

「〜〜〜っ」


会長は俺より少し低い身長だから、近くで喋れば会長の声は直に俺の耳元で聞こえる。ぞわぞわっとした鳥肌の中、必死に後退りし会長との距離を広げる。


「可愛い方ですねぇ」

「だ・れ・が!」

「ふふ…」

「だぁああ、死ねぇ馬鹿生徒会長ぉお!」

「おや、悲しい!休学にしちゃいますよ」

「うがぁああああ」





生徒会長と不良くん







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