アツヤが学校を休んで二日、風介くんが僕を無視し始めて二日たったある日、僕は呼び出されてしまった。誰に?勿論、


「橋本先輩なんでしょう…」

「吹雪、お前一年のアツヤの兄貴だろ、何であいつこねぇの」

(こいつ…アツヤのこと呼び捨てにしてやがる…!)「体調が優れないみたいで、来れないんですよ」

「それ、マジか?」

「え…あ、はい…吐き気とか凄くて…あの、先輩アツヤと仲が宜しかったんですか?意外です」


あえて知らないフリをする。僕が先輩とアツヤのことを知ってたらアツヤが疑われて逆効果だ。それだけは避けて、事情を聞き出すのが僕の目的、じゃなきゃこんな怖い人と二人っきりなんて死んでもごめんだ。あ、やっぱり死ぬのなし。


「別に、お前には関係ねぇよ、俺と、アツヤの事情だしな」

「…な」


ニタニタと微笑を浮かべる先輩を見て吐き気が起きた(成る程アツヤ、君の気持ちが分かった)、なんて先輩だ嫌らしい。僕もアツヤへの気持ちは一緒だがこんな性的な目でアツヤを見たことは、…ないとは言えないけど、少なくともこいつよりかはマシだ!


「じゃ、アツヤも俺のことで悩んでるみたいだし、よろしく、って伝えといてくれよ」

「……はい」


最低だ、こいつはなんて最低なんだ。アツヤは何故はっきり断らないんだ、気の強いアツヤがこんな先輩を怖がるはずない。確かに触られたり、驚いたことがあったのかもしれないけど、直ぐに仕返ししたりするのがアツヤだ、なんで、どうして、アツヤは何で断らないの?




 

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