「ここが図書室、それでここは―…」

担任による校内の案内。つまらなくて兄貴のことを考える。あの笑顔がとても好き。昔からの俺の特権、兄貴の笑顔を側で見れるなんてな!


兄貴の前だとかわいこぶって「兄ちゃん」と呼ぶんだ。そうすると甘えた気分になって気持ち良いから。それに兄貴も嬉しそうにしてくれる。


「ここは二年生の教室、静かに、授業中だからな」

(あ、兄ちゃん)



教室の中を覗くと兄貴が見えた。真剣な顔でノート取って、手を挙げて、黒板に文字を書いていく、正直カッコイイ。


(こっち、こっち見て、兄ちゃん、兄ちゃん)

俺は後ろの奴がつっかえてるのも気にせず、棒立ちになって兄貴を見た。そうしたら急に兄貴がこちらを見て微笑む。

あ、見付かった!


「こら、吹雪!兄ばかり見てないで進みなさい」

「あっ…すみません」


担任の声で我にかえる。
やっぱり兄ちゃんはカッコイイ。








 

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