あれから数日。
アツヤはいつも通りに登校した。僕もボロボロだったけど軽傷が多かっただけなので登校。
また、日常が戻った。
「おはよう、風介くん」
「おはよう」
「き、聞いて聞いて!風介くん!」
「だが断る!リア充爆発しろし!」
「えー!?」
この一件で、風介くんの意外な一面が見れた。風介くんは“人喰い鹿”の異名を持つ武術の達人ということが発覚して、橋本の口から噂が広まり、ここ数日風介くんは部活勧誘に引っ張りだこらしい。(でも陸上とかはビリだったよね、風介くん)
「ほう、キスか」
「うん!アツヤからもしてくれたし、僕幸せだよ…」
「で、告白はしたのか?」
「…へ?」
「キスの前に、アツヤにお前の気持ちは伝えたのか?」
「あ」
「……まさかお前、キスしておしまいか?」
「ど、どうしよう風介くん!」
「ま、告白して承知をもらうまで両想いかは解らんな、なんせ兄弟だし、悪ふざけと取られてふざけ半分でやった可能性もある」
「そ、そんなぁああ!」
(まぁ、そんなことは有り得ないだろうが、な)
こうして士郎の片思いは続くのであった。
日常のはじまり