「……おかえりなさいませ、幸村様。」

「ふふ。ただいま、花子」

いやいや、おかしいだろ、これ。

メイド服



――こんなことになったのも、
私の一言が原因だった。

「幸村。理科で勝負しよ!」

「ん?……何で理科なわけ?」

「何でもいいじゃん!ほらほらー!」

そういって強引に話し進めて理科対決をすることになった。
――これでも、理科はクラス一位とってるし!

理科だけは、幸村には負けたことないし…大丈夫だ、って見くびってた。


「ふふ…。じゃあ、俺が勝ったらなんでもいうこときいてくれる?」

「おーけいおーけい。
 じゃあ私が勝ったら幸村はみんなの前で土下座ね。

「いってくれるね…」

そうして、対決した結果――。



「……何故負けた!」

「俺は理科が苦手だけど、点数が悪いんじゃなくて
 薬品の匂いがダメなだけだからね。

 …やる気になれば、これぐらいできるよ」

そういってニッコリ笑う幸村。
恐るべし――!



「……で、何故にメイド。」

「ご奉仕してもらおうかと思って。」

「嫌ぁぁぁぁぁああぁあ!警察どこぉぉおおお?!」

部室の扉に手をかけ、ドアノブをまわすがドアノブが回らない?!



「何で?!何で回らないの?!」

「……クスッ。俺の魔術かな。」

冗談は顔だけにしろ。っていうか、何で何で…?!」

.

..

...


「(…ごめんな、花子!だけど、
 ドアノブ回らないようにしねぇと俺たちが幸村に怒られるんだぜぃ!)」

「(正当防衛…っす!花子先輩、さーせん!)」



「……花子、諦めて俺のものになりなよ」

「ちょ…言ってることとやってること全然違うからね。
 あんたの右手に握ってるそれロープだからね。

やばい…これは、本当に危ないことになるんじゃないか。

あはーんとかうふーん的な展開になったら
私が一番困るっつーの…!



「って、嫌あぁぁっぁぁぁぁあぁ!
 お前何スカートめくってんの!」

「ん?ダメなの?」

いいわけないだろ!離せー!離せ、ばかもーん!」

「ふふ…もっと嫌がってよ。盛り上がるしさ」

そういって――。
幸村の手が、私の太ももをなでた。

ぞわぞわぞわっ。

一気に産毛が逆立つ。
――…もう、真田でもジャッカルでも柳生でも仁王でも
誰でもいいよ!

助けにこいやぁぁぁぁあぁぁぁ!




そんなことを考えていると――。

「田中ー!大丈夫かー!」

「さ…真田?!」

真田の声がきこえてきて、「今すぐ助けてくれー!」と返事を返した。

「……弦一郎。邪魔する気じゃないよね?」

すまん田中。俺は帰る用事を思い出した。」

「って、お前逃げるなやあぁぁぁぁああぁぁ!」



その後、
幸村の羞恥プレイは高まり

いろんなおねだりポーズをした画像を撮られた。

…それに、いろんなところ触られまくったし。


私はおさわりタッチじゃないんだぞ!




「(…もう、メイドなんてごめん。)」





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