乙女ゲーを一緒にする
◎日吉
「日吉、誰攻略するー?」
「…誰でもいいです、こっちからしたらどれも一緒な顔にしか見えません」
「最低だ、乙女ゲー侮辱したぞこの子」
――そして30分経過。
『花子ちゃん!俺、君のことが…好きなんだ!』
「きゅん!やばい!日吉、聞いた?!こんな可愛い男の子に告白されちゃったんだけど!」
「リアルでは起きないことですね」
「なんだとゴルァ」
――45分経過。
『……卒業だね、俺と君がであったのはあの桜の木の下だったよね』
「日吉、これ凄いゲームだ。高校3年間をたった1時間強で過ごしちゃったよ」
「まあゲームですからね」
「でも面白かったなー。リアルで起こらないかな?」
「無理です、諦めてください」
そう言った日吉の顔は心底同情していたとか。