千歳千里に<熊本弁>禁止令



「ねぇ、千歳君。
 今から熊本弁禁止ね。

「……っは?」

そういって、間の抜けたような顔をする千歳君。
あ、何だか以外。

千歳君もこんな顔するんだ。


「いや、だからゲームだと思ってやればいいよ。
 熊本弁なしで、関西弁ね!」

「そげんこと言われても…花子、何かたくらんどるんじゃなか?」

ちょ、何その疑いの目。
 やめてよ、私はただ純粋に千歳君の関西弁が聞きたいだけじゃん。」

そういうと、うーんと首をかしげて、
ポソリと呟く千歳君。


「……エクスタシー。」

え、それ白石のモノマネだよね?
 関西弁じゃないから…!」

「な…なんとよ?!
 ばってん、白石はエセ関西人っちゅーことたいね!」

いやいや、白石は正真正銘の関西人です。

あなたの感覚がおかしいだけ。


「じゃ…じゃあ、
 人生真似たもん勝ちや」

「それはまだ関西弁かな。
 って、何ユウジの名言取ってるの。

「じゃ、じゃあ…!
 毒手は嫌やー!」

「あ、金ちゃんね。
 って、千歳君がやるときもい。

「な…!花子が言わせたんじゃなかとっ!」

そういって、取り乱す千歳君。
おっ。

何か、千歳君の以外なところばっかり見るなあ。


「…じゃあ、千歳君。
 立海の仁王君てきな喋り方でどうぞ。」


「え…?
 に、にお…?………ップリ。」

ちっがーう!
 だから、何で名言なんだよぉぉおおおおお?!」


そういって、ばしこーんと千歳君の頭を叩く。
何か…。
千歳君の髪の毛、鳥の巣みたいだな。って思ったけどあえてつっこまないことにした。





「…花子は、性格が悪いたい。」

「――今なんか言った?」

「何も。」


そういうと、千歳君がふふっと笑った。
……?

もう、一体どこに笑うところがあったんだ?



「(花子とおる時間は、
 本当面白いばい。)」


――まあ、千歳君といる時間が楽しいからいっか。

なんて思う自分もいたりした。



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