「でーんでーん、むっしーむっしーかったつーむーりー…。」


「……え、お前なんでかたつむりと遊んどん?俺もうお前と友達なるのやめよっかな。」


「って、ユウジ?!うわ、何でお前こないなところくんねん!」


「……っや、部活向かおうとしたらお前が葉っぱの上におるかたつむりと戯れとったんやろ。逆に俺が聞きたい、お前は何でこないなところにおんねん。」


――いやあ、本当意味わからへんなあ、謙也は。ダブル白石と並ぶほどにアホや。アホやけど、今日はいつにもまして頭がおかしいらしい。

…なんか、きもいなあ。かたつむりと戯れる謙也。……何でやろ、謙也とかたつむりって何で絵にならんのやろ。



「……っや、俺は…その、別に。部活行こうとしたらかたつむりおったから、つい…。」


「……ふーん。そーいえば、白石はどないしたん?あ、女のほうやなくって変態のほうや。」


「あー、変態のほうの白石…だけやなくって、花子のほうの白石も一緒に接骨院いってもーたわ。」


「……っは?」


あ?あの2人が接骨院?一体何の用事やねん。



「あの2人何かあったん?」


「いや、なぁ?話し詳しく聞かせてもらってないんやけど、花子が足捻挫してもーてんて。」



「……何で変態のほうの白石も接骨院いく必要があんねん。」


「それがなあ、なんか"俺が怪我させてもーたから。"って落ち込んでてん。」


「……ふーん。あの白石がなあ…。」


変態のほうの白石…何があっても落ち込みそうなタイプやないんやけどなあ。あ、それは花子も一緒やけど。苗字が共通してるだけに、そういったタフなところは一緒に見えるが、案外見かけだけなのかもしれんのやな。



「……で、謙也は部活いかへんの?」


「い、いく。行くにきまっとるやろ!」


そういって、謙也は「ユウジなんかにいわれるまでもないっちゅーねん!」とか言いながら行ってしまった。――謙也、きっとあの2人に置いてかれとるんやないかって不安やないんやないかなあ。

あいつもあいつで強情なところあるしなあ。2人が仲良ぉなるところ見てると、自分が仲間外れなるんやないかって心配になるんやろ。




とある2人の会話





「(足、捻挫ですんでよかったなあ。)」


「(本当よかったよかった。)」


「(まあ、お前足首太いからな。ちょっとやそっとじゃ折れんってことや。よかったな!)」


「(え、何その励まし方!全然嬉しくないんだけど?!)」









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