「うおおおお!じんべー、ざめえぇぇええ!」
きゃっきゃと騒ぐ子供よりも大声で興奮する私を、木手さんが冷たい目で見ているが関係ない!沖縄、すげー!鮫、すげー!っていうか、海超綺麗すぎる…!
感動して我に返ったときには、迷子になっていたのでした。
「あ…あれ?みんな?あれれー…?」
まっさか、隠れてるのかなー?
「裕次郎?凛?木手さん?知念さん…?」
きょろきょろあたりを見渡すが、誰もいない。あぁ、これは迷子だ。水族館にきて迷子って…!ばかか!
だからといって、こんなところで迷子のアナウンスを流すわけにもいかない。(スーパーじゃないんだから)
「う…うぅう…」
なんだなんだ。ちょっと、心細いじゃないか。
半べそをかいていると、「あれ?花子じゃね?」という声が。
「あぁああああ!宍戸、宍戸ぉおおおおううううわあああああん!」
「うわあ?!ちょ、おま、鼻水!何泣いてんだ、きたねぇな!」
「うわあああああん!」
宍戸のTシャツに遠慮もなく鼻水をつけたらすごい嫌そうな顔をされた。けどいいんだ、私はさびしかった!
「あの…どうしたんですか?比嘉中の方たちは…?」
「うう…迷子になった」
「アホだろ。お前アホ以外の何者でもねーだろ」
アホって言われても、はぐれちゃったし、仕方ないじゃんか。
「私、このまま迷子なのかな…」
「あぁ?比嘉中のとこ、戻らなくていいじゃねーか。どうせ戻ったってまた迷子になんだろ?」
「そ…そんなことないから!」
「……先輩は少し頭のねじが足りませんから…同じことを繰り返すだけだと思いますけど…」
「え、何々。長太郎地味にひどくない?えぇ、何だよもう!」
「まあ…お前、俺達から離れんな。いいな?お前一人単独で動かしたら、何が起こるかわかんねーしよ」
そんなことで、宍戸たちと行動をすることになりました。(比嘉中のみんな、どこ?)