「それより、どこ行くの?」



そうきくと、みんながう〜んと首をひねった。計画なしだったのか。沖縄観光とかする気なかったな!絶対!


「花子はどこみたいさー?」


…って裕次郎に言われたけど、私沖縄に詳しくないしなぁ…。うーんと首をひねっていると、知念さんが「水族館」と呟いた。



「ああー!なるほど!知念、それいいな!っていうことで、水族館にしよう!」



話しをきくところによると、その水族館はジンベエザメがいたりイルカのショーが凄かったりマジで観光スポットらしい。しかも映画の撮影もあったとか。へー、本格的な観光地巡りじゃんか。



バスなどを使って水族館についたが、バスにのっている間は地獄だった。


知念さんと木手さんはペアだからいいが、後の問題児の2人が私の隣を争って喧嘩をしはじめた。視線で木手さんに訴えたのだが木手さんは眠っているらしく、起こせるような状況でもなかった。



とりあえず、「私のために喧嘩はやめて!2人とも!」とか言ってみたのだが、綺麗にスルーされた。


…あああ、どうしよう、あああ…なんて思っていたら、知念さんが背後から腕を引っ張ってきて、何をするのかと思ったら私を膝の上にぽんと座らせた。




「……え?ちょ、あの、え?」



「………ここ、座ればいい」


「…………ありがとうございます」



威圧感にまけて思わずお礼を言ったが、バスでこんなことをしたのは初めてだ。問題児の2人もビックリしたように目を丸めてぎゃーぎゃー文句をぶつけてきたのだが、知念さんはそれを無視。っていうか、聞いているのかすら分からない。




……比嘉中って、こんなんばっかなのだろうか。





開始ちょっとしかたってないのにすでにもう疲れがでている私をなんとかしてほしい。





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