「おっ、なんだ花子と忍足と慈郎じゃねぇか。」
「先輩方おはようございます。」
そういって現れたのは宍戸と長太郎だった。…お前ら、相変わらず仲いいなあ。
「宍戸さ、私前々から思ってたんだよ。」
「あ?」
「ずっとずっと思ってたんだよ、今まで言わなかったけどさ。」
「……あ?お、おう…何だよ。」
「帽子の後ろ前いつになったら直すの?」
「うるせぇよお前…!それを言うためだけに真顔になんじゃねぇよ!」
まったくロクでもねぇやつだ、そう愚痴る宍戸を鼻で笑いながら、隣にいる長太郎に話しかけてみる。
「そーいえばさ、いつガトーショコラ作る?」
「え?いったい何の話しですか?」
「私の妄想の中の話し。この間長太郎とガトーショコラ一緒に作ろうって計画する夢見たんだけど実現しないかなーっと。」
「何で俺なんですか?」
そういって微笑む長太郎が心なしか…黒い。真っ黒な微笑みを浮かべられたら私何もいえません。……長太郎怖いよ、純情そうな顔してとんでもないギャップつくりやがって。
「じゃあ今度日吉と3人で作ろう。」
「遠慮しときます。」
きっと、日吉に言っても同じ返答が返ってきたんだろうなあ。そう思うとなんだか切ない。