なんやかんやでお土産を買ってホテルへ帰ってきたはいいがすっかりクタクタだ。…とりあえず、ご飯食べてお風呂入って寝るか…。
バイキング会場へ行くと、すでに面々が座って黙々と食べている。
「あ!花子ちゃんだ!」
私に気付いたじろちゃんが、ケーキを食べるのをやめ(あれ…?じろちゃんの皿全部ケーキじゃね…?)、私のところへトコトコと来ると「後で一緒にお風呂入ろうね!」なんて満面の笑みを浮かべながら言うもんだから抱きしめたい衝動に襲われた。
後一歩でじろちゃんを抱きしめる寸前で跡部に「鼻フックされたいか?」といわれたので何とか現実に戻ってきた。…危ない危ない。
「……また後でね、じろちゃん」
「うん!」
嬉しそうにるんるんと席に帰っていくじろちゃんを見送ってからとりあえず長太郎の隣に座ってみる。
「長太郎は何食べてんの?」
「タコライスです。なかなか美味しいですよ」
「へー。宍戸は?」
「お茶漬けだ」
「……………」
「何だお前。何聞かなきゃよかったみたいな顔してんだ。お茶漬け食べちゃわりぃかよ」
「悪くないけどさ…お茶漬けかあ…」
「お茶漬けなめんなよ」
「なめてはないけど……お茶漬けかあ」
「…うるせぇ、お茶漬けはうまいんだっつーの!」
そういって恥ずかしそうにお茶漬けを食べる宍戸がちょっと可愛いと思ってしまった自分はきっと病気だ、うん。