「……ジュース、買ったはいいけど。帰り道わからん」
とりあえず…闇雲に進んでみるか。そう思い、適当に進んでみるが、どこへいっても廊下、廊下、廊下。
「(あれ?私さっきからぐるぐる回ってる?)」
景色がずっと一緒なんだけどどうしよう。…このままじゃ絶対出口みつからなさそうだなあ。
……強行手段は窓から出る、だけど。うーん…まあ、迷子になって跡部にきれられるよりかはよっぽどマシだろ。そう思い、窓をあけると足をかける。
「………何、してるんですか」
「え?」
「まるで盗人みたいですよ…。しかもその格好で大股開いて、はしたない…」
み ら れ て た !
しかも木手さんに!うぉおおお!最悪だ!何でだ、何でこのタイミングでであった!
「………で、一体何をしようとしてるんですか」
「……すみません、迷子になりました。助けてください」
そういうと、木手さんが「…だと思いましたよ」なんて呟いてるのが聞こえた。いや…本当もうすみません。
「……俺の後についてきてください」
「……すみません」
そう謝ると何もいわずすたすたと歩いてく木手さん。ちょ、はやっ!知念さん見習えよ、私のペースに合わせてくれたんだぞ!なんていえるわけもなく、小走りで私は木手さんの後を追った。