「う…腕が、限界」
「あーん?何言ってんだ、まだ5分しかたってねーだろ」
「5分でも十分あおいだほうだろ…!」
仕方ねぇな。そういうと、跡部は「マネージャーの仕事に戻れ」って言ってくれた。…っひー、やっと解放された。
「うぅ、辛かった……」
「花子ー、ちょっとこっち来てくれんか」
「………眼鏡か」
「何やお前今の表情。凄い残念なもの見る目やったんやけど」
部室の中から扉をあけて顔だけだしてこっちを手招きしている忍足のところへしぶしぶ向かう。
「何」
「鬼ごっこのときのやつ、覚えとるか?」
「っは?何を?」
「……メイド服、着させる言うたよな?」
そういって、にやりと笑う忍足の手元には――。
「ぎゃあぁっぁああ!何でメイド服?!メイド服マジで持ってきたのかよぉおおお!何でもってんだよ、いやあぁぁああああ!」
「私物ちゃうわ!跡部の専属メイドから拝借してきたんや」
「拝借すんなよおおおお!って、触るな、脱がすなああああ!」