「………。」


「あの、ごめんね、日吉。本当ごめんね。」



――朝。目を覚ましたら、何故か日吉に抱きついている自分がいた。あまりの動揺に日吉の左頬に思い切りビンタをぶちかまし、それにびっくりして起きた日吉は痛みと眠気でいらだっているのが見える。…それと、勘違いされたのも怒ってる原因なんだろーな。

だって、起きたら日吉いるだなんて思わないじゃん…!

日吉が私の部屋で寝るなんて凄いかたくなに嫌がるイメージあるじゃん!ってか実際に嫌がってたしさ!



「……あの、本当にごめんなさい…。」


「…はぁ。もういいですよ、別に怒ってませんから。」


「ほんとに?」


「本当ですって。」


それより練習試合ですよ?先行きますから。そういってずんずん前へ歩いていってしまう日吉をあわてて追いかける。……あわわ、待って日吉!そんな怒った顔も可愛いね、なんて言ったらもう二度と喋ってくれなくなるだろうから言わないでおこう。私って偉い。日々学習してる。


「(っていうか、これが比嘉中かあ…。)」


なんか…ゴーヤ臭そう…。


ハロー比嘉の皆さん






「よぉ、木手じゃねぇか。」


「あぁ…跡部君でしたね。このたびは練習試合を申し込んでいただきありがとうございました。」


「…堅苦しいあいさつはいらねぇ。それより、そっちの顧問に色々と話しがあるんだが、どこにいる?」


「あぁ…今日はきてませんねぇ。話しなら部長の俺に任せてください。」


「そうか…分かった。」


跡部はというと、何か髪の毛がリーゼント(?)っぽい人と喋っている。っへー…あれが部長なのか。眼鏡にリーゼント…それに学ラン着たら昔のヤンキーじゃね?なんて冗談言ったら怒るかな。言う勇気なんてないけど。



「あー!凛、それわんのおやつ!ポッキー!」


「裕次郎が食べねーらんからやなっさー」


向こうでは茶髪の犬のような髪型をした人が(こっちには銀髪の犬が1匹いるが)、何やら金髪の髪の毛のほうの人にポッキーをとられたらしく(こっちにはポッキーが主食の金髪がいるが)、なにやらもめているようだ。

…っていうか、その後ろで図体でかい人がポテチぼりぼり食べてるんだけど。んでもって、何考えてるかわかんない背高い人までいるし。…やばい。あの人目が超怖い。絶対目合いたくない、っていうか合わせたくない。









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