ちゃぽーん。


おかしい。




凄く、おかしい。いや、何がおかしいかっていったらあれだよ。



混浴風呂なのに何で誰も私を気にしないんだ。


露天風呂に男子4名+女子1名って危険じゃないか?私いつ襲われてもおかしくないか?まあこっちには桶が用意されてるからいつでも戦闘準備万端なんだけどね。


「大丈夫や、花子。お前の貧乳なんて誰もさらさら興味ないで。」


「むっきー!マジか!何でだ!こんなに性フェロモンぷんぷんだしてるのに?!」


お前は蛾(が)か。


忍足に蛾扱いされるは、みんなには全然意識されないは…。自分の魅力のなさにはほとほと泣けてくる。いや、普通興奮しない?裸の付き合いしてんだよ?

なんで興奮しないんだよ、お前ら本当に中学生かよ…!



「花子ちゃん花子ちゃん!」


「ぎゃっ!って、じろちゃん?!」


油断していたら、背後からじろちゃんが抱きついてきた。胸板があたってる…!ぎゃあああああ!普段なら叫ぶのに、動揺しすぎて逆に声がでない。



「じじじじじろちゃん、ははははなれてえええ!」


「えーなんでえ?いいじゃん、一緒に喋ろうよー!」


「……慈郎。離れてやれ。」


珍しく、跡部が止めにはいってきた。……もしや、跡部…。私のこと――。



そいつをつけあがらせるな。混浴風呂だからって調子のってんじゃねーぞ、タコ。」


「なんだとゴルァ!」


「がっついてんじゃねえぞ、この雌豚。」


「豚?!猫じゃなくて豚…?!」


他の女子には雌猫なのに、何で私だけ豚なの…!ああ、もう。跡部のこんちきしょー、合宿から帰ったら一発殴ろう。決めた。

今は跡部の自費で合宿してるからうかつな行動はできないからね。


私計算できる子!えらい!







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