「花子ちゃん、俺のところでよければくるー?」
「じ…じろちゃん!」
「うるさくしなければ俺は別にいいよ。」
「た…滝きゅん!」
「何その呼び方。」
「いや…ごめんなさい。」
ああ、このW天使…!中身は悪魔だけど、今は天使そのもの!ありがたやありがたや!
「あ、花子。後で俺んとこの部屋もこいよ。」
「え…宍戸、もしかして私のこと…。」
「やめろ、その頬を赤くそめるのやめろ。ドラグエがなかなか進まなくってよー…ヅライム超つぇぇんだよ。キングヅライムとか無理!倒せねぇ!」
「……宍戸、ヅライムに負けてんのか…。」
あんた、どんだけゲーム苦手なんだよ…。いっそゲームするのやめればいいのに…。
「花子さん、部屋にきたら人生ゲームしませんか?樺地も一緒にですけど。」
「……ウスッ。」
「え。人生ゲーム…?」
どうやってそんな大きなものもってきたんだ。いや、聞かないでおこう。
「まあいいや。分かった、人生ゲームしようね!」
「はい、約束ですよ。…っていうことで、とりあえず俺達は荷物やりにいかなくてはいけないので。宍戸さん、樺地、いきましょう!」
そういうと、みんな荷物をもって部屋へいってしまった。……さて、私も部屋に荷物を置きにいくかな。
今日の予定はこのままご飯を食べて、お風呂入って就寝――。明日は午前から比嘉中で練習試合で、それが午後まで続いて、夕方ごろに国際通りでお土産を見る。それからホテルへ帰ってご飯食べてまた寝て、んで明後日は沖縄観光して東京へ戻る…。
なんだこのスケジュール。私の頭、追いつくだろうか…。っていうか、集合時間に遅れずにいけるかが心配だ。
「(ま、いっか。GPSつきの携帯があるかぎり、跡部がなんとかしてくれるっしょ。)」
この携帯がある限り跡部というボンボンが私を助けにきてくれるはずだ。
っていうことで、とりあえず荷物置いてご飯だー!
「(ごっはん!ごっはん!)」