「………っで、なんで先輩が部室にいるんですか?」
「やだなー、日吉。私達もう、あっちもこっちも体のすみずみまで見合った仲じゃないか。」
「気持ち悪いです。今のでかなり気分を害されました。」
「やだ!日吉にそんなことをしたのは誰だ!」
「目の前にいるあなただ!」
そういうと、日吉は着替えようとするのをやめて私の首ねっこをつかむと部室からぽーいと投げ捨てた。……別にいいじゃん!
今まで何回も着替えなんて見てきてるし、日吉のだって見飽きてるよ!
むしろこっちに感謝しろよな!!
「なんだよー日吉。このキノコ。キノコカットのくせに生意気だぞ、くっそー。」
「……全部聞こえてます。」
「いや、わざと。」
「………先輩は、」
一体何をしたいか分かりません、とため息交じりの声で言われた。
うん。私も何したいかわかんない。
まあ、ひとつだけいえることは、
「日吉、愛してる。」
「すみません、意味が分かりません。」
あああああ!このやろう、この壁ぶっこわして中入りたいよ!
もう、日吉の着替え見れないとかよおおお!あああああ!何で氷帝のセキュリティは万全なんだ、跡部ふざけんな!
「……ねえ、日吉ぃー」
「何ですか。」
「………日吉、今日はパンツ何色?」
「完全なるセクハラですね。ちょっと警察いきましょうか。」
「警察いく前にパンツ見てやる。」
「救急車で運ばれてください。」
末期症状なんだろうか。日吉のパンツに興味津々な私はもうだめなんだろうか。
可愛すぎる日吉がダメなんだ、くそ。
せめてこれだけは聞きたい。
「日吉ぃいい!」
「……もう、なんですか。」
「ブリーフ?!トランクス?!」
「………先輩なんかに教えませんよ。」
「ええええええー…。」
「何心底落ち込んだ声だしてるんですか。絶対教えませんからね。」
まあ…こんな生意気な後輩だけどなんだかんだで私は可愛がってるんだよ。キノコ可愛いよ、キノコ。
END.