「こんにちは、皆さん。氷帝学園男子テニス部ミニ運動会の司会をつとめる田中花子です。」
「同じく、司会をつとめる滝萩之介です。」
「えー、今回の運動会は暇をもてあました榊監督(43)による提案から開かれることになりました、第一回目でございます。」
「わー、よかったねー。」
「滝君全然興味ないでしょ。」
「うん。」
「…はい、私の司会の相方はどうやらやる気がないようですが、なんとか進行していきたいと思います。えー、まずはチーム紹介からいきましょう。左手をごらんください、ユニフォームに紅白帽の赤をかぶったダサいチームが見えていますか?」
『ださいってどういうことやー!』
「えー、今眼鏡が反抗しましたが、今後司会者に暴言を吐いた場合得点をマイナス10します。」
「すごいね、花子。さっきまでうるさかった外野が全員シーンってなったよ。」
「司会の権力駆使したからね。」
「その調子でがんばってね。」
「はーい。(お前もだろ。)…まずはチーム名を紹介します。赤い帽子をかぶっているほうは"チーム変態"です。」
『おい、忍足ィイイィイ!お前がいるから俺らのチーム名が変態になってんだろぉがああああ!』
『って、知るかアアッァァア!何で俺一人のせいでチーム名が変態になっとんねん、逆に俺が聞きたいわあぁぁあああ!』
「えー…早くも暴動が起こっているようですが、チーム変態の選手を紹介したいと思います。忍足、宍戸、向日、そしてリーダーの跡部です。」
『っふ…まあ、狙うは優勝だな。』
『……跡部。優勝っていっても、2チームしかないんやで。』
『……っ、うるせぇ。黙ってろ変態。』
『跡部にまで馬鹿にされた…!』
「えー、では続いて右手に見える白い紅白帽をかぶったチームを紹介します。チーム名は"チーム可愛いものクラブ"。」
『……なんや、なんかえらい俺らとは態度違うでアイツ。』
『侑士黙ってろよ、お前がいるからこんな名前になったんだろーが』
『が…岳人までそういうこというんか!俺本当傷ついた!心閉ざすで!』
『『『一生閉ざしといてくれ。』』』
「(すげぇ…跡部と宍戸と岳人がはもってる。)では、チーム可愛いものクラブの選手を紹介します。じろちゃん、樺地、長太郎。そしてリーダーの日吉です。」
『……今すぐ帰りたい…。』
『日吉、そんなに眉間にしわ寄せるなよ。』
『そーだよ日吉ぃ〜!すっごい楽しいじゃんか、運動会なんて!』
『……嫌ですよ、こんな子供だましなものなんて。やる価値がありません。』
『そんなこというなって!ほんとうすっごい楽Cからさ!なあ樺地?』
『ウスッ。』
『(…芥川先輩がこんなにおきているのも珍しい……。)』
「では、外野ががやがやと盛り上がっているところ悪いですが、さっそく第一競技にはいりまーす。」
『って、ちょっと待て――!』
「はい、何でしょう。宍戸選手。」
『……ちなみに勝ったら何もらえんだ?』
「私のキスです。」
『やべぇ、帰ってもいいですか。』
「冗談に決まってるだろーが。…ちなみに勝ったら食堂のランチ1ヶ月無料券です、パチパチパチパチ。」
『っち、俺様が買っても何も得しねーだろーが。』
「黙れ跡部、次暴言はいたらマイナス10だからね。」
『花子ー!俺キスでええでー!』
「チーム変態マイナス10です。」
『『『忍足ィイイイィイイ!』』』
『って、何で俺だけ責められんなんのや!』
「……っていうことで、まあ、第一競技のパンツ…あ、違う。ぱん食い競争を開始するので選手は今すぐ入場してください。」
ぱんつっ…ぱん食い競争開始!
(チーム変態:跡部、忍足、向日、宍戸)
(チーム可愛いものクラブ:日吉、樺地、芥川、鳳)
(司会担当:田中、滝)