「白石…今日お腹痛いし休むね、部活」

「ん?下痢?」

誰が下痢じゃボケェッ!

そういって、白石の頭をはたく私。
――そう、今の私にはあれがきてるんですよ。

女の子には1ヵ月に1回くるっていわれている、あ・れ・が!

「あっはっは、じゃあ妊娠したんか」

「もう…いいよ、下痢でいいから帰らせて…

やばい。
まともにたってらんないって――…。

生理痛


「アホやなあ、お前。
 下痢なるほど何食べて生きとれん。」

「…………。」

だから、下痢じゃないのに…!
もういいよ、下痢でも下痢ぴーでもなんとでもよんでおくれ…。


「……ほんま大丈夫かぁ?
 食べてださなあかんで。」

「白石、汚い。」

「せやけどださな元気ならんで。」

不潔。きもい。消えろ。

「っもー…ほら、トイレいかんでいいんか?」

トイレ――。
行きたいけど、白石が何でか知らないけど家まで送るっていってくれてるしなあ。
そんな時にトイレ行くって…何か、なんかなぁ。

「いや…いい、家まで我慢する」

「我慢はよくないで!下痢ぴーの第一歩や!」

「だから誰が下痢じゃぼけぇぇええぇぇえ!

そういって、私は精一杯の力を振り絞って
やつの急所めがけて蹴りをいれた。



「ぐは――…っ?!
 アホ、男の大切なところ蹴り上げて使いもんにならんくなったらどうしてくれるんやああぁぁあ!

「お前でっかい声で言うなっつーの!
 みんな見てるだろーがあああああ!」

周囲は、それを一部始終見ていたと思われるおばさんやおじさん、
はたまた小学生までもがこっちを見て笑っていた。


「笑かしてなんぼやん」

「下ネタで笑かすなっつーの!」

「花子はほんま要求が多いなぁ…」

そういって頭を悩ませる白石。
あ――…やばい。
お腹の痛みが頂点まで来てる。

……歩け、ない。


「――花子!」

「白石…お腹、痛……っ」

「アホ!今救急車よぶかr「いらないっつーの。………それより、どこか…ベンチとか、」

「ベンチ?…イスほしいん?」

「………うん」

とりあえず休まなくちゃ歩けそうに――…ない?!

「ちょちょちょ…!何してるんですか、白石さーん!」

「え?おんぶやん」

「いいっつーの!おろしてええぇぇえ!」

「いーやーや。ならこのまま置いて帰るわ」

すみません、やっぱお願いします。

おんぶとか…小学生の低学年で卒業したっつーの。
…恥ずかしい。

けど…こういうときは仕方ないよね。



「……白石、ありがと」

「ん?なんつった?」

お前やっぱ最低。ハゲればいい」

「あー、そういうことばっかいっとったら置いてくからな」

「すみません、置いてかないで下さい。」


その日はあーだこーだいいながら白石に家までおぶっていってもらった。

……白石って…いいやつ。






★次の日★

「花子、下痢の調子はどうや?」

だから誰が下痢っつったああぁぁああぁぁ!

やっぱりあいつは最低だ。



―――――
★あとがき

生理痛ネタ。
…白石が鈍感すぎた。





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テーマ「人外ファンタジー」
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