「あかん。あかんで、花子。」

「はぁ。何が?」

「俺、この子見て勃起しそうや。」

そういって白石が携帯のディスプレイを見せてきた。

――って、ちょ…。
何水着のグラビアアイドルに欲情してんだ、
ってかここ部室ね…!

カルピス


「師範、何とかしてあげて。」

「うぬぅ。白石はんがこうなったんは、
 今に始まったんじゃないからなぁ。」

「うわ、師範にまで見捨てられた白石。
 オーマイガッ!」

なんだなんだ、
師範ももう凄い呆れてるじゃん。


「……小石川。」

「こういう時だけ俺使うんやめぇや。」

「いや、こういう時だからこその小石川!
 いってこーい!」

「どこへねん!」

ううーん。
小石川も使いものにならないかあ…。

ってか、何で女子いる前で白石は平然と勃起とかちんことか言えるんだろうか。



「白石の男気に乾杯。」

「え?俺のカルピスで乾杯?

「断固いらない。」

「あっはっはー、花子も遠慮せんでもええんに!」

そういって、「男白石いっちょやったるで〜!」
とかいってズボンを脱ぎ始める白石。

ああぁぁぁああぁぁ!

やめてえぇぇ!
もうやめてえぇぇぇええぇ!


「小石川、小石川あぁぁぁああぁぁ!」

「……はは。」

「師範!師範んんんん!」

「…うぬぅ。」

「ちょ、お前らああぁぁあぁぁ!」

ダメだ、
白石の対処してくれるやつらじゃないと――!


ガチャッ。

そういうと、
たまたま謙也が部室に入ってきた。



私は謙也の元へよると、
白石を指差していった。


「おまわりさん、あこに変態います!」

「何ー?!どこや、どこの変態やー!」

「浪花の変態やで!」

「変態発見したあぁぁぁあ!現行犯容疑で逮捕やあ!」

そういって、
「がちゃっ」と謙也が効果音をつけながら白石を羽交い絞めにした。



ガチャッ。

「……先輩ら、何しはっとんねん。」

「「「あ、財前。」」」

見事同時にはもった声。
――うわぁ、なんか気色悪い。


「…部長はパンツ一丁やし、
 謙也さんはその部長羽交い絞めしとるし、
 花子さんおるんに何しとんねん。」


「いやあ、花子にな!
 俺のカルピスを飲んでもらおうとしてん!」

最低や。謙也さん、もっとやってまえ」

そういうと、
謙也は「おうよーっ!」といいながら白石にプロレス技をかけていた。


……あーぁ。
どうして私の部活はアホばっかなんだろうか。



「(まあ、そんな彼らが好き。)」


―――――
★あとがき

白石さいてー。女の敵ー。
だけれど、
白石はめちゃくちゃいいやつです。

あ、ちなみに白石は本気でカルピス飲ませようとしてません。

ノリでいきてますから、彼。






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